安倍首相辞任について、病気での退陣を揶揄するのはどうかとは思うが、弱っている人を叩くな、という理屈なら、これまで彼がどれだけ多くの弱者を容赦なく抑圧してきたかについて、思い起こしていただきたい。
そして、8年近い任期中に、何度責任を取るべき不祥事があったか。その過去は消えない。辞任は禊ぎにはならない。
ゆっくり静養し、体調回復に努め、総理大臣時代の罪に向き合い、正しい裁きを受けることになるのだろう。「責任は私にある」といつも言っていたが、その通りである。
彼は憲法に基づいた臨時国会の召集要求に応えず、辞任で逃げた。
自分を「国の最高責任者」と口を滑らせることもあった安倍総理は、憲法違反を繰り返してきた。検事長を味方につけ、公文書や議事録を改ざん隠蔽し、事実をもみ消してきたのである。これは、一国の首相による、一種のクーデターであった。
彼は官僚、とくに検察庁の人事権を独占して多くの違法行為を隠蔽してきたが、今後の日本では、そうはいかない、というのが常識になることを、願う。
安定した政権だった? マスコミは彼の言うことをファクトチェックもなく垂れ流し、見たくないものを見ず、なかったかのように、すませてしまう「アベ式」を、共に牽引してきたのだ。これから報道関係者は「権力を監視する」という役割を果たしてほしい。
完璧な人間はいない、と言うことはできるが、いいところは何一つ思い当たらない。ここまで無惨な政権はなかった。これで「アベ的」なものは終わりにしてほしい、と、心から思う。