Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『夜会行』

2024-04-26 | Weblog

高木登さんの『夜会行』を観に行った。

女性5人だけの芝居。

内容は、女性ならではの話題、ということになるのか。何を言ってもネタバレになりそう。

そういう内容を男性が書いたこと自体を、とやかく言われがちだったりするのだが、今回は、どうなのだろう。

演出は、小崎愛美理さん。

奥行きと間口、高さのバランスが独特で、じつはなかなか使いにくい劇場の特質を、舞台底面を高くすることによって、逆に魅力的に見せている。

出演者は、素直に観られる、適材適所で、誰ひとり、やり過ぎな感じはない。バランスがいいのである。

そして、私が戯曲講座などでいつも、できれば避けた方がいいという言い方をする要素というか方法の、二つが、入っている。それを否定的に捉えられないようにきちんと書いているのは、やはり高木さんの腕前である。腕前の中には、オリジナリティーに近い要素も入っている。それで「特別な話」にしてしまわないところが、今回の作り手のいいところである。

女性だけの芝居をやろうと思っている方は、きっと何かの刺激を受けるだろう。

そして、終わらせ方が、素敵でした。
 
劇場を間違えてしまって、冒頭部分を見逃してしまったのが、残念。
 
 
 
 

 

 

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うるま市での陸上自衛隊訓練場計画断念で、ぬか喜びしていては、いけない

2024-04-26 | Weblog

沖縄県うるま市石川での陸上自衛隊訓練場整備計画について、防衛省は11日までに予定地での整備を断念する方針を固めた。地元から反対と撤回を求める声が相次いでいた。土地の所有者も売却しない意向を周囲に伝えていた。木原稔防衛相は会見で、地元の理解を得るのは難しいとして断念を表明した。 政府が一度決めた基地政策を白紙に戻すのは極めて異例と言える。

ただ、「団結すれば大きな力を発揮できる」と評価する声も聞かれるが、予定されていた場所は閑静な住宅地や自然豊かな県立石川青少年の家が隣接していて、防衛省側も「周辺が住宅地であること」が理由での断念であり、陸自第15旅団(那覇市)をより規模の大きい師団に改編するのに伴い、追加の訓練が必要になるのは変わらないとしている。つまり、「沖縄県内に訓練場を整備する必要がある」という態度を変えず、本島内で別の場所を探す考えだ。先方は、住宅地以外に訓練場を作れば、それはそれでいいと考えているに過ぎないのだ。

木原防衛相は計画ありきで訓練場の建設を進めようとしてきたことを反省している態で、「うるま市はじめ地元の皆さまにおわびする」と陳謝したが、そもそもこの間自衛隊基地づくりを強行した宮古島だって、「周辺が住宅地であること」は変わらないのに、断念しなかったじゃないか。本島なら反対する者の言うことを聞くが、離島では譲らない、というのでは、差別ではないか。

「防衛省が住民説明会で、当初想定していたヘリの離着陸や空包射撃は行わないと態度を変えたことも、逆に不信を高めました(赤旗)」という声もあるが、宮古島・石垣島・与那国島、自衛隊施設設置を強行し部隊が新設してきたどの島でも、武器類の運び込み含めて、じっさい、なし崩し的に運用を拡大し、約束を破りまくっている。

宮古島に新設された陸自駐屯地には小銃の弾や発煙筒の「保管庫」を造ると説明していたのに、実際には、誘導弾(ミサイル)や迫撃砲弾などを貯蔵した弾薬庫が建設されていたことが分かり、大問題になったし、与那国島でも、陸自沿岸監視隊の配備を認めたら、その後、ミサイル部隊を置く計画が明らかになり、自衛隊誘致に初めは賛成していた住民からも「だまされた」と批判の声が上がっていた。

続けて赤旗によれば、木原氏は12日の記者会見で「全国各地を見渡した時に、人口が比較的多い地域に所在し、住宅地等に近接する訓練場は複数ある」などとし、「沖縄本島においても、住民生活と調和をしながら訓練所要を満たすことは不可能とは考えていない」と強弁したという。人口が多く、住宅地などに隣接する場所での訓練場建設を否定していないのである。

 

沖縄県の玉城知事は11日午前9時すぎに「大歓迎だ。政府は住民の声に真摯に向き合うという姿勢をこれからも堅持していただきたい。おそらく沖縄県内どこにも訓練施設は要らないという声もあるはずなので、引き続き我々もそういう住民の声、民意を尊重していただくよう要望していきたい」と述べたという。

既に沖縄には、面積で在日米軍専用基地の7割が集中している。周辺地域の軍事緊張を一層高め、戦時になれば攻撃の標的になる基地はなくさなければならない。デニー知事の時代にこれだけ自衛隊施設が増えたのだ。「声もあるはずなので」じゃなくて、ご自身がしっかりと、「沖縄県内どこにも訓練施設は要らない」と、言っていただきたい。

 

写真は、沖縄県・与那国島の自衛隊基地にある、グラウンド施設。

 

 

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