黒柴ひめちゃんの葛塚村だよりⅢ

葛塚城堀之内に住んでます。毎日歩いているひめちゃんとおかあさんの見て歩きです。時には遠くにも出かけます。

仏手山の峰より黒雲むらがり懸かり(小俣合戦の事、付けたり、敵敗軍の事・その 4)

2025-01-15 17:59:54 | 桐生老談記の世界

ひめちゃんは、今日、膳城跡公園に行ってきました

あの小俣城攻めの軍勢の出発地です。

 

2022年4月26日、ひめちゃんはタバサねーちゃんと登城しています。

ひめちゃんとタバサちゃんの新緑の膳城登城記

 

公園部分だけでなく、本丸跡まで足を伸ばしています

桜の季節にでも、また行ってみましょう

 

 

 

仏手山の峰より黒雲むらがり懸かり(小俣合戦の事、付けたり、敵敗軍の事・その 4)

 

さて両軍の鯨波矢鉄砲は山にひびき猛火の煙老若男女おめきさけぶ、その声おびただし。

かくて搦手の軍も同時に始めて、西北の谷より寄せ手の大勢楯をたたき、鯨波を作り押し上る。

峯には矢鉄砲の筒先揃えて防ぐといえども、玉薬も及ばず種も尽きて、石岩をなげ大木を落し、半時ばかり防げども、軍勢つかれ既に危うく見えし所に、不思議や晴天なりしが、仏手山の峰より黒雲むらがり懸かり、大風天にひびき地になり渡り、石を飛ばし砂を吹きたて、震動雷電しきりに大雨車軸を流し、敵の進む先々に悪風吹き懸けければ、前後を失い流石の大勢、へきへきして覚えず谷に転び、敵も味方も戦い方を失い、八方に逃げ去り、戦は忽ちに破れけり。

 


あらすじです。


両軍とも鬨の声をあげてと矢と鉄砲の音は、山に響き渡り、猛火の煙も上がって、老若男女の叫び声はすさまじかった。
(大手だけでなく)搦手の軍勢も同時に戦い始めて、西北の谷から鬨の声を上げて押上がった。
小俣勢は必死で防いだが、鉄砲の弾も矢も尽きて、石や岩をなげたり大木を落としたりした。
一時間ばかり戦って、疲れたもうダメだと思ったとき、不思議な事に晴天だったのに黒雲が仏手山のほうから湧き上がった。
すさまじい雷雨となり、敵の進路に襲いかかった。



仏手山とはどこか?
地図では確かめられませんけど、この嵐を呼んだのは、仏手山鶏足寺だとかいいます


鶏足寺の法力によって、黒雲が寄せ手に大損害を与えるのです

確かに夕立が来そうな時間に戦しています
でも、天正11年(1583)4月20日の早旦に膳城を出発しているのです
時間がかかりすぎです

 

初稿  2020.03.21  FC2ブログ「黒柴ひめちゃんの葛塚村だより」

改稿  2025.01.15

 


( 小俣合戦の事、付けたり、敵敗軍の事  終 )

 

 

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