昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

卯月曇

2018-05-30 19:17:09 | 俳句

伊藤博文はふしだらな漁色家として名高い。
というか明治の元勲と呼ばれる連中はみな『酔うては枕す美人の膝 醒めては握る堂々天下の権』
だから、多少なりとも酒色にだらしのないところはあった。
彼等を戊辰の権力闘争に賭けた山師どもと例えることはできる。
しかし彼らがいなければ、日本の近代化の偉業が達成されなかったのも事実だ。
人間完全無欠はいないし、毀誉褒貶があって当然だ。
ただ、一方的な見方だけは良くない。

弔問の客に番茶や卯月曇   素閑

山手線卯月曇の田端かな   素閑

稜線に卯月の曇る氷斧   素閑

田楽の木の芽の卯月曇かな   素閑

興行師不入りの卯月曇かな   素閑

深山の森昏き卯月の曇りかな   素閑

硝子戸の向こうに卯月の曇りかな   素閑

便箋に卯月曇の筆遅し   素閑

師を招じ卯月曇の小宴や   素閑

汚れたるコンクリの壁卯月曇   素閑



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