昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

夜寒

2018-11-03 19:17:13 | 俳句

バリ島に行ったことがある。
真夏に行った。
大変な酷暑だろうと思ったら、さして暑くない。
オープンスペースのホテルのロビーは扇風機が回っているだけである。
日本のほうがよほど暑い。
しかし、こんな寒暖の差のないところに住んでいると、生活の工夫というか、ひいていえば文明の発達などはおぼつかないであろう。
人間はただ自然に暮らしていればいいのである。
しかしバリ島のガムラン音楽とバロング・ダンスには感動した。
エキゾチックなものは数々見たが、あれほどエキゾチックなものはなかった。
これも文化の一つであろう。
バリ島の宗教はヒンズー教だが豚も食う。
これも文化のフュージョンである。

夜寒き膝をしみじみなでにけり   素閑

寒き夜山奥の友文を読む   素閑

北の宿染み入る寒さ夜のふけし   素閑

夜の風木戸のあおられ寒きかな    素閑

夜寒き病の妻の寝息かな   素閑

櫛削り抜け毛多かり夜寒かな   素閑

湯けむりも滴となりて夜寒し   素閑

水汲みて指つけずらき夜寒し   素閑

夜寒し土場に積みたる古タイヤ   素閑


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