これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

切れない関係

2010年05月30日 19時50分46秒 | エッセイ
 私はコーヒーが好きだ。愛していると言っても過言ではない。
 仕事のストレスを軽減する豊かな香りや、苦味走った独特の味、飲み干したあとに残る口の中の存在感など、コーヒーのよさをあげたら切りがない。
 学生までは、もっぱらインスタントコーヒーばかりで、レギュラーコーヒーは飲まなかった。しかし、教員一年目の学校で、たまたま教頭の近くの席だったために、毎朝彼からレギュラーコーヒーのおすそ分けをもらい、好きになった。
 以来、1日1杯は欠かせないし、多いときにはもっと飲んでしまう。特に、ここ2年ほどは仕事量が増えたせいか、毎日4杯以上飲むのが当たり前となっている。

 だが最近、これは健康にも美容にもよくないと気がついた。
 コーヒーは、ホットで飲んでも体を冷やす作用があるそうだ。シナモンを入れれば、多少緩和されるらしいが、唾液のような匂いがするシナモンは遠慮したい。
 もともと冷え性の私が、体を冷やすコーヒーをガバガバ飲み続ければどうなるか。血行が悪くなるから肌はくすみ、代謝が下がって太りやすい体になる。しかも、免疫力も減退するので病気にかかりやすい。
 実際、コーヒーの量が増えた頃から、私は少し太ってしまった。食事制限をしても、運動を増やしても、なかなか元に戻らない。もちろん、白米や果物なども体を冷やす働きをするから、コーヒーだけのせいではないだろう。でも、これがデブの直接の原因ではないかとにらんでいる。

 そんなわけで、先週からコーヒーの代わりに、体を温める作用のある紅茶に切り替えた。付き合いの長い彼を捨て、品のある英国紳士に乗り換えたのだ。馴染むまでに時間がかかったが、飲んだあとは体がポカポカして気持ちいい。もう紅茶なしではいられない。
 私が好きなのは、レモンやオレンジ、ストロベリーなどのフルーツティーである。ダージリンやアールグレイなども好みだ。今日は買い物がてら、アールグレイとフェイマスエディンバラという紅茶を買ってみた。どんな味がするのだろう。楽しみだ。



 一方、コーヒーの消費量は激減した。家にはまだ、フィルターも粉もたくさんあるが、一向に出番がない。お客さんが来たとき、頼りにするくらいだろうか。
「昨日の友は、今日の敵」という言葉が浮かんできた。

 しかし、コーヒーとの関係は、そう簡単に切れるものではないらしい。
 先日、PTAの歓送迎会に参加し、お母さん方と一緒にお酒を飲んだ。若い頃、こういう会は苦手だったが、年齢が近くなった今は、同化してしまう自分に驚いた。
「じゃあ、ビンゴやりますからね~!」
 宴たけなわというとき、元気な会長さんが自ら仕切り、ゲームを盛り上げていく。私はくじ運がない方なのに、このときばかりは妙についていて、かなり早い段階でビンゴとなった。
「じゃあ、賞品でーす!」
 係のお母さんに大きな箱をもらい、「わあい♪」と喜んで持ち帰った。
 家で包みを開けてみると……。
 中から、コーヒーメーカーが登場した。



「ウケる~!」と私は苦笑する。
 やはり、そう簡単に別れられるものではないらしい。
 1日1杯くらいなら飲んでもいいかな、と考え直した。




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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (19)
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