ブロ友のYUMIさんにお会いし、横浜の街を案内してもらった。
まずは、横浜市開港記念会館に行く。
「こんにちは。よろしければ、中をご案内しますよ」
ボランティアとおぼしき白髪の紳士が、感じのよい笑顔を浮かべて話しかけてくる。渡りに船とばかりに、二つ返事でお願いした。
ここは、ステンドグラスが有名だそうだ。
「これは、黒船来航のステンドグラスなのですが、戦後アメリカ軍に接収されたとき、彼らはこれを見て大変喜んだといいます。敵国の星条旗が描かれているのに、壊されていなかったからです。彼らも、この建物を非常に大事に使いました」
どれどれと星条旗を探してみると、なんと、隣には富士山が並んでいるではないか。
日本とアメリカの関係を象徴しているようで、不思議な気持ちになった。
他にも、きれいなステンドグラスに感動する。
箱根越え。
鳳凰。
呉越同舟。
ステンドグラスだけでなく、私は天井の照明が気になった。
丸いシャンデリアは珍しい。港町ヨコハマをイメージしたのだろうか。
しかし、中にはこんなものも……。
足りないんじゃね??
丸いから、ボール代わりに使われ、蹴られていたりして。なんてはずはないか……。
紳士の話は続く。
「横浜三塔を知っていますか? ひとつめは、この会館にあるジャックの塔です」
「ふたつめは、神奈川県庁の、キングの塔です。三つめは、横浜税関の、クイーンの塔です。トランプのジャック、クイーン、キングというわけですね。今日は県庁にも入れますので、ぜひキングの塔を見ていってください」
ほう。
それは面白そうだ。YUMIさんも入ったことがないというので、わくわくしながら県庁に移動した。
下からだと、肝心の塔がちょっとしか見えない。
エレベーターで6階に上がり、屋上に出ると、キングがデーンと構えていた。
おおっ!
海も見え、とてもいい眺めだ。
「すごーい! キレイ!!」
私もYUMIさんも、夢中になってシャッターを押した。
「あ、クイーンの塔も見えますよ」
YUMIさんが指さすほうを見ると、丸い屋根の、柔和な塔が目に入った。
何かに似ている……。
高校生のとき使っていた、シャープペンを逆さまにしたら、こんな感じだったかもしれない。
「じゃあ、外人墓地に行きましょうか」
「はい」
YUMIさんに促され、エレベーターを降りた。
頭の中では、こんなくだらないことを考えているのに、そうは見えないと言われる。
真面目くさった顔をして、私はYUMIさんのあとをついていった。
(つづく)
↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
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ボランティアとおぼしき白髪の紳士が、感じのよい笑顔を浮かべて話しかけてくる。渡りに船とばかりに、二つ返事でお願いした。
ここは、ステンドグラスが有名だそうだ。
「これは、黒船来航のステンドグラスなのですが、戦後アメリカ軍に接収されたとき、彼らはこれを見て大変喜んだといいます。敵国の星条旗が描かれているのに、壊されていなかったからです。彼らも、この建物を非常に大事に使いました」
どれどれと星条旗を探してみると、なんと、隣には富士山が並んでいるではないか。
日本とアメリカの関係を象徴しているようで、不思議な気持ちになった。
他にも、きれいなステンドグラスに感動する。
箱根越え。
鳳凰。
呉越同舟。
ステンドグラスだけでなく、私は天井の照明が気になった。
丸いシャンデリアは珍しい。港町ヨコハマをイメージしたのだろうか。
しかし、中にはこんなものも……。
足りないんじゃね??
丸いから、ボール代わりに使われ、蹴られていたりして。なんてはずはないか……。
紳士の話は続く。
「横浜三塔を知っていますか? ひとつめは、この会館にあるジャックの塔です」
「ふたつめは、神奈川県庁の、キングの塔です。三つめは、横浜税関の、クイーンの塔です。トランプのジャック、クイーン、キングというわけですね。今日は県庁にも入れますので、ぜひキングの塔を見ていってください」
ほう。
それは面白そうだ。YUMIさんも入ったことがないというので、わくわくしながら県庁に移動した。
下からだと、肝心の塔がちょっとしか見えない。
エレベーターで6階に上がり、屋上に出ると、キングがデーンと構えていた。
おおっ!
海も見え、とてもいい眺めだ。
「すごーい! キレイ!!」
私もYUMIさんも、夢中になってシャッターを押した。
「あ、クイーンの塔も見えますよ」
YUMIさんが指さすほうを見ると、丸い屋根の、柔和な塔が目に入った。
何かに似ている……。
高校生のとき使っていた、シャープペンを逆さまにしたら、こんな感じだったかもしれない。
「じゃあ、外人墓地に行きましょうか」
「はい」
YUMIさんに促され、エレベーターを降りた。
頭の中では、こんなくだらないことを考えているのに、そうは見えないと言われる。
真面目くさった顔をして、私はYUMIさんのあとをついていった。
(つづく)
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