ロンドン観光といえば、2階建てバス・ダブルデッカーである。

しかし、この日は朝から強い雨が降っており、せっかく一番前の席をゲットしたのに、この有様……。

涼しくてよかったけれど、この国では雨が多いと現地のガイドさんが言っていた。
「じゃあ、バスから降りてください。まずは、タワーブリッジを見ましょう」

ロンドンのパンフレットでは、この写真が印象的だった。空が青ければもっとよかったのに。
「あれがロンドン塔です」

「この丸い建物が、ロンドン市庁舎です」

卵みたい。
再びバスに乗り、少々走る。
「ウエストミンスター寺院です」

「奥に見えるのが国会議事堂、ビッグベン」
何と美しい~!

バッキンガム宮殿は、観光客であふれかえっていた。

ヨーロッパには何度か来たことがあるが、イギリスは初めてだ。こんなに素晴らしい建造物を前にして、駆け足で通り抜けるのはもったいない。
「次は大英博物館です。写真も撮れますからね」

すべてを見たら、何日もかかってしまうくらい膨大な展示品が収蔵されているという。それなのに無料。教育熱心な英国人気質に触れた気がした。しかし、私たちに与えられた時間は、ほんの90分である。
博物館を代表するコレクションを、ガイドに案内してもらった。
ロゼッタストーン。同じ内容の文が、3つの言語で書かれているという。

これを見て、同じツアーに参加している男性が「前に見たのとちょっと違う。レプリカですか」とガイドに聞いた。何という質問をするのかと驚いていたら、ガイドの女性はその男性を正面から見据え、毅然として答えた。
「これがオリジナルです。あなたが見たものが複製品なんです」
決して怒鳴っていないのに、ただならぬ迫力が感じられた。
彼女は日本で生まれ育ったそうだが、結婚後30年以上イギリスに住んでいるという。英国の誇りを守ろうとする姿勢が伝わってきて、愛国心に感心した。
ラムセス2世の胸像。

人面有翼牡牛像。一番大きな展示物で、アッシリアの守護神である。

側面には謎の文字が……。

ライオン狩りのレリーフ。

王の偉大さを示すためとはいえ、殺されたライオンが気の毒になった。

パルテノン神殿の破風(屋根の一部)彫刻。

恥じらいのヴィーナス。

「このヴィーナスは入浴中のところを覗かれているんです。お尻もキレイですよ」

おお、たしかに。
そして、ミイラゾーン……。

ミイラは写真には慣れているが、眠りを妨げないようにと釘を刺された。
X線で内部を撮影したものもある。

自然にできたミイラ、ジンジャー。

ここに来ている人は、誰もが生きているから、死への怖れを感じつつ見ている気がした。
モアイ像。

これは何だかよくわからないが、ただならぬ妖気を発していた。

さすがは偉大なる大英帝国、と圧倒されて外に出た。
よくぞ、これだけの収蔵品を集めたものだ。
イギリスの偉大さは、料理にも表れている。
「ランチはフィッシュ・アンド・チップスです」

ドドーン。
魚の大きいことといったらない。しかも、ポテトもてんこ盛りで、とても食べきれなかった。
「ディナーは、名物のローストビーフと、ヨークシャープディングです」

ズズーン。
写真左上に、つけ合わせのマッシュルームが写っている。ここから、ローストビーフの大きさがどのくらいか、見当がつくのではないだろうか。厚さが1センチ近くもあり、1枚でお腹いっぱいというのに、2枚もあるのだ。またまた食べきれない。
大英帝国の偉大さは十分わかったから、料理はもうちょっと少な目にしてもらえないかな……。

↑
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※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)

しかし、この日は朝から強い雨が降っており、せっかく一番前の席をゲットしたのに、この有様……。

涼しくてよかったけれど、この国では雨が多いと現地のガイドさんが言っていた。
「じゃあ、バスから降りてください。まずは、タワーブリッジを見ましょう」

ロンドンのパンフレットでは、この写真が印象的だった。空が青ければもっとよかったのに。
「あれがロンドン塔です」

「この丸い建物が、ロンドン市庁舎です」

卵みたい。
再びバスに乗り、少々走る。
「ウエストミンスター寺院です」

「奥に見えるのが国会議事堂、ビッグベン」
何と美しい~!

バッキンガム宮殿は、観光客であふれかえっていた。

ヨーロッパには何度か来たことがあるが、イギリスは初めてだ。こんなに素晴らしい建造物を前にして、駆け足で通り抜けるのはもったいない。
「次は大英博物館です。写真も撮れますからね」

すべてを見たら、何日もかかってしまうくらい膨大な展示品が収蔵されているという。それなのに無料。教育熱心な英国人気質に触れた気がした。しかし、私たちに与えられた時間は、ほんの90分である。
博物館を代表するコレクションを、ガイドに案内してもらった。
ロゼッタストーン。同じ内容の文が、3つの言語で書かれているという。

これを見て、同じツアーに参加している男性が「前に見たのとちょっと違う。レプリカですか」とガイドに聞いた。何という質問をするのかと驚いていたら、ガイドの女性はその男性を正面から見据え、毅然として答えた。
「これがオリジナルです。あなたが見たものが複製品なんです」
決して怒鳴っていないのに、ただならぬ迫力が感じられた。
彼女は日本で生まれ育ったそうだが、結婚後30年以上イギリスに住んでいるという。英国の誇りを守ろうとする姿勢が伝わってきて、愛国心に感心した。
ラムセス2世の胸像。

人面有翼牡牛像。一番大きな展示物で、アッシリアの守護神である。

側面には謎の文字が……。

ライオン狩りのレリーフ。

王の偉大さを示すためとはいえ、殺されたライオンが気の毒になった。

パルテノン神殿の破風(屋根の一部)彫刻。

恥じらいのヴィーナス。

「このヴィーナスは入浴中のところを覗かれているんです。お尻もキレイですよ」

おお、たしかに。
そして、ミイラゾーン……。

ミイラは写真には慣れているが、眠りを妨げないようにと釘を刺された。
X線で内部を撮影したものもある。

自然にできたミイラ、ジンジャー。

ここに来ている人は、誰もが生きているから、死への怖れを感じつつ見ている気がした。
モアイ像。

これは何だかよくわからないが、ただならぬ妖気を発していた。

さすがは偉大なる大英帝国、と圧倒されて外に出た。
よくぞ、これだけの収蔵品を集めたものだ。
イギリスの偉大さは、料理にも表れている。
「ランチはフィッシュ・アンド・チップスです」

ドドーン。
魚の大きいことといったらない。しかも、ポテトもてんこ盛りで、とても食べきれなかった。
「ディナーは、名物のローストビーフと、ヨークシャープディングです」

ズズーン。
写真左上に、つけ合わせのマッシュルームが写っている。ここから、ローストビーフの大きさがどのくらいか、見当がつくのではないだろうか。厚さが1センチ近くもあり、1枚でお腹いっぱいというのに、2枚もあるのだ。またまた食べきれない。
大英帝国の偉大さは十分わかったから、料理はもうちょっと少な目にしてもらえないかな……。

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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)