これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

新入り

2014年06月05日 21時29分59秒 | エッセイ
 先日、高3の娘の体育祭があった。
「今年は最後だから応援団をやるの。見に来てね」
「うん」
 応援団の練習はハードだ。7時10分からの朝練から始まり、授業終了後は18時まで体を動かす。土日にいたっては、9時から4時までステップを踏みジャンプして踊る。毎日、体操着や短パンが洗濯物に加わり、洗うのも一苦労である。
 疲れもピークに達したころ、体育祭がやってきた。
 起きたらすぐに洗濯機を動かす。9時に間に合うように洗濯を終え、干してから出かけなければ。
 ところが、スタートボタンを押しても水が出てこない。水道は全開になっているのになぜ? 接触が悪いのかと思い、何度もやってみたが無駄だった。ピッ、ピッというボタン操作音の他に、ついぞ水音が聞こえることはなかった。
 泣く泣く、電源をオフにする。この大事なときに、洗濯機が故障したらしい。以前から、脱水音が大きくなったと気にしていたが、このタイミングで壊れるとは思わなかった。
「パパ、洗濯機が壊れたよ」
「えっ、どうする?」
 夫も体育祭を見に行くつもりだったので、何か押し付けられるのではと心配そうな顔をした。
「ひとまず、洗濯物はこのままにして、帰ってきてからおばあちゃんちでやる」
「そうか」
 何も頼まれないとわかり、夫は安心したようだった。
 娘の出番は、午前の部の50m走と、5人6脚リレー、それから午後の部最初の応援合戦である。高校生最後の姿をカメラに収めると、私はすぐさま、洗濯物が待っている家に戻った。
 義母に洗濯機を借り、山のような洗濯物を片づける。午後3時を回っていたが、とても6月とは思えぬ暑さのおかげで、すぐ乾いた。猛暑も役に立つときがあるな、と変に感心した。
 夕方、夫が帰ってきた。すぐに洗濯機を買いに行く。どうせなら、乾燥機つきの機種がいい。値段は高くなるけど、ジメジメした日には便利だ。
「これにしよう」
 店員の説明を聞き、製品を選ぶ。機能と値段、サイズで決めた。



 スイッチを入れると、洗濯物の重量を測り、「〇mlの洗剤を入れて」と頼んでくる。洗剤を入れ、フタをすると、静かに水をためて洗い始める。早いし、汚れ落ちもよい。
 新入りさん、気をつかっているわけないけど、なかなかの働き者だね。


    ↑
クリックしてくださるとウレシイです♪

※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
 「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする