これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

チャゲアスのCD

2014年06月22日 21時30分24秒 | エッセイ
 チャゲ&飛鳥の飛鳥涼が、覚せい剤取締法違反で逮捕されてからひと月あまりたつ。ファンだったので、かなりショックである。
 高校時代の友人、希代子は、もっと衝撃を受けたことだろう。フォークソング部に所属していた彼女は、ときどき彼らのコンサートに出かけていた。カラオケに行けば、「モーニングムーン」などを歌ったものだが、あれは結構難しい。真似して私も歌ってみたら、伸びのある高音が出せず、まったく別の歌になってしまい恥をかいた。もう10年以上も会っていないが、抜け殻のようになっている希代子を想像し、心配になる。
 先日、新聞にチャゲ&飛鳥関連の記事が載っていた。
 中高年がカラオケで、チャゲアスを歌う回数が急激に増えたこと、新品は出荷停止となったため、中古CDが値上がりしていることなどが報じられ、ちょっとうれしくなった。彼は罪を犯したけれど、歌に罪はない。急に、思い出の曲が聴きたくなった。
「えーと、たしか、このへんに……」
 椅子に乗り、本棚の上段に顔を出す。私も一応、彼らのCDを持っているのだ。スーパーベストとスーパーベストⅡ。これから、どんどん値打ちが上がっていくに違いない。
「あれ?」
 スーパーベストⅡは見つかったが、スーパーベストはどこにもない。



 なんで?
 留守中に空き巣が入って、チャゲアスのくたびれたCD1枚だけを盗んでいく、などということが起きるはずはない。おそらく、誰かに貸したままになっているのだ。
 妹かな?
 4歳下の妹とは、CDの貸し借りをすることがある。全部返ってきたと思っていたが、1枚くらいは残っているのではないか。
 早速、妹にメールを送ってみた。まもなく、返信があったが、意外なことが書かれていた。
「あのね、前にも同じこと言われたけど、私がスーパーベストを買って、姉さんがスーパーベストⅡを買ったんだよ。お互いに交換して聴いてたでしょ」
 ということは、元々私はチャゲアスのCDを1枚しか持っていなかったらしい……。
 身内が相手とはいえ、都合よく記憶を塗り替えたことに赤面する。
 チャゲアスに関する思い出は、なぜか恥ずかしいことばかりである。


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コメント (10)
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