崇広堂で冬の植物観察会、発見がいっぱい…その3(最終回)

2024-01-31 12:18:51 | つれづれ思うまま
春~秋のように「花」や「葉っぱ」が主張するわけでもない「冬」。
その「冬」ならではの庭園の見方がある、ということを観察できるいいチャンスでした。
崇広堂でイベントがある度によく見せてもらう庭園ですが、
花を見ればこれは何って大概はわかるのにその花がない、しかも葉っぱも少ない、
こうなるとさっぱりわからないものです。
そんな中でも「赤・朱色・青・黒」等々、いろんな色彩が庭園にはありました。
意外とカラフルなんだと、そんなことに気づかせてもらった観察会でした、
「冬の庭園」って、(生きてるけど)枯木も庭のにぎわい風でいいかも、と思ったり。

さて、この形のいい木は【モッコク】()、なかなか見る機会のない漢字ですが。
詳しくは⇒木斛/モッコク

 
(左)庭園のモッコク、(右)崇広堂中庭のモッコク。
どちらも樹形はすっきり整って綺麗。
よく似たものに『セッコク(石斛)』という「ラン科」の仲間がいて、
この花の香りとモッコクの花の香りがよく似ているとか、
梅雨時期になったら花が咲くそうなので、また見に来たいと思っているところです。


さて、庭園に付きものの「コケ(苔)」、
「その1」では『エゾスナゴケ&ウマスギゴケ』をご紹介。
コチラでは一般的なというかどこでもよく見かけるコケです。
 
ハイゴケ】です。
コケって不思議で、水分が少ないと茶色く固い感じに見えますが、
枯れているわけではなく、霧吹きなどでパパッと水分を補給してあげると、本領発揮!生き返ったね、みたいになります。
このコケも石の上に置いてアップで撮ると…

小さな一つ一つの葉?というのか、カールしてるんですよ、まるで「巻き毛」のようです。
可愛いです、(リンクの)苔テラリウムってハマりそう…

冬の崇広堂庭園内で、今一番元気に赤い実をつけているもの!
正月の花などによく活けられる【マンリョウ(万両)
  

上の「万両」に似てるんだけど、微妙に「赤い実が大きい」。
このコは【十両(=ヤブコウジとも)】だそう。
  
(左の写真)手前が十両、奥の方に見えるのが万両、微妙に違います。
「マンリョウ」がたくさんあるなぁと見ている時点で、千両も有名だけど
千・万があるということは(多分、観察者全員が思ったと思う)「百も十も一もあるの?」。
学芸員の森田さんん曰く、
「あるんですよ、皆さんの思われる通りに(笑)…」
そんな会話の後に教えられたのが、先の写真の「十両」だったのです。

↓ にその各種類説明をリンクしておきました、なんか「赤い実」探しも面白そう
万両・千両・百両・十両・一両」まであるんだよ(笑)。

庭園奥の方では「椿」

まだまだ「実は硬い」、もう少し待ちましょう。
この花が開くと、きっと春に近づく予感がします。

このコは、赤い実というよりも「朱色の実」を付けた【クチナシ】、
おせち料理の「きんとん」の色付けに使われる『クチナシの実』。
「きんとん」」がとても綺麗な「黄金色」になりますね、不思議な色彩を発揮してくれます。
  
(右のクチナシは1/29に再撮影)

講堂西側を歩いていて足元をふと見ると
 
この時期にしては珍しく小さな白い花を見つけました、
一人でニヤニヤして後で調べると『タネツケバナ』と出てきました。
外来種の雑草ちゃん、タネが靴の底にでも付いてきてここで定着しちゃったかもね…
可愛いからまっいいか(笑)。

1/29に再訪問して青空の元で写真を撮りました。
「MieMuの移動展」はすでになく、静寂の崇広堂に戻っておりました…
寂しくなりましたが、四季折々ココを尋ねるのが益々楽しみになりました💗
 
最後に見上げたのは『サルスベリ(百日紅)』の枯れた「実」が残るさま。(2023/9/14、講堂横の百日紅

楽しかった、
帰り道、上野公園内で「春の使者」ほんの数輪ですが…お届け。
  

ではまた
コメント (4)
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