イケメンと美人はなぜ「退屈」なのかについての考察 その4

2016年05月27日 | モテ活

 「男前や美人は退屈



 という偏見の具体例として、前回(→こちら)まで、



 「聞こえていないギャグですら、笑いを取れる」



 という「男前パワー」の、すさまじさを見せてくれた、クラスメートのタカツ君の話をした。

 見た目のいい人気者は、女子が「彼をたたえたい」から、なんでも笑ってくれる。

 世に数多(最近では関西以外でも)いる

 

 「オレはおもしろい」

 「自分には笑いのセンスがある」

 

 と信じている男子諸君は、一度自分がウケているのが、果たして実力か、それとも「地形効果」によるものか、検討してみるのが吉ではないか。

 さて、ここまではの特権階級の盲点について語ってきたが、もまた真なりというか、これは女性側にも当てはまることは多い。

 そう、美人は退屈な人が多い。

 私は美人が苦手である。

 というと、

 

 「ブス専ってこと?」

 「好感度を上げようと無理するなよ」

 

 なんてつっこまれそうだが、単純にしゃべっても、あまりおもしろくないからだ。

 理由も、男と同じ。

 ビジュアルというアドバンテージがある子というのは、周囲から必然ちやほやされる。

 おそらく、それはイケている男以上の、持ち上げっぷりであろう。

 となると、わざわざ自分からアクションを起こさなくても、周りが蝶よ花よと、全部やってくれる

 そのおかげで、

 

 「自分は別に、人にサービスしなくてもいいのだ」

 

 という姿勢に、自然となってしまっているのだ。

 男も女も、顔がいい人というのは

 

 「思ったことを、ありのまま言う」

 

 ということが通じやすい。

 賞賛の声も、単純な物欲も、笑ってほしいギャグも、趣味嗜好に、その他もろもろの多くが、

 

 「かっこいい」

 「かわいい」

 

 だけで、ストレートに通りやすい。

 だから、世の中のことを

 

 「いわれたまま」

 「素直」

 

 に受け取って、疑問に思わない人が多い。

 彼ら彼女らは、世界に祝福されて育つのだ。人生の「シード権」を、手に入れているといってもいい。

 ゆえに、そこにひねりや、工夫はいらない。

 いやそもそもが、そんなものが必要とは、思いもつかないのだ。

 それを「リアルが充実」と取るか、「棒球しかなくて退屈」と取るかで、大きく評価が分かれるのだろう。

 これはもう個人的嗜好としか言いようがないけど、やはり私は素直な人より、ちょっと屈折屈託がある人が、好きなんです。

 クラスで目立たないけど、話してみたら、映画とか音楽とかに無茶苦茶くわしくって、放課後実はバンドやってたり。

 マンガ描いてたりとか、ラジオのハガキ職人だったり、詰将棋作家だったり。

 

 「え? おまえって、そんなおもしろいヤツやったん? 教えといてくれよー」

 

 なんて、おどろかされる子、みたいな。

 もちろん美人は、見るだけなら眼福だが、そこが第一条件にはならないというか、

 

 「見た目がよくて、普通のことを言う人」

 

 になると、これは苦手となってしまう。

 実際、学生のころバイト先で、ファンクラブができるくらいに、かわいいお姉さんが、働いていたことがあった。

 幸運なことに、一度2人だけで、お昼ご飯を食べる機会を得たことがあったのだが、これがおどろかされた。

 席に着いたとたん、ニッコリとしただけで、一言もしゃべろうとしないのだ。

 それは嫌がらせとか、こちらに退屈しているとかではない(それだったら話はわかりやすい)。

 彼女のまぶしい笑顔には、ただただ邪気なく、



 「さあ、これからの食事の時間、あなたはあらゆる努力でもって、わたしを楽しませてくれるのよね?」



 そう書いてあったのだ。その、

 

 「もう、おはじめになっても、よろしいですのよ」

 

 とでもいいたげな笑みに、私はただただ、苦笑するしかなかった。

 モテる女って、すげーなー、と。



 「美人は性格が悪い」

 

 という人は、こういう態度にムカッとくるのだろうけど、悪気まったくないのである。

 こちらとしては、嫌いとか腹が立つとかじゃなく、ただただ、

 

 「もう帰らせてください」

 

 といったところでした、ハイ。

 歯が抜けるくらい、つまんなかったよ、マジで。

 以前あるテレビ番組で、お笑いコンビロザンさんが、



 「新垣結衣ちゃんねえ、ボクからしたら70点なんですよ」



 と発言し、出演者や客席から「なんでー?」とブーイングを食らっていたことがあったけど、その理由というのが、



 「だって、一緒におっても、なんにもしゃべることないでしょ、あの子」



 これには、ガッキーのファンである私も、深く

 

 「わっかるわあ」

 

 うなずいたものであった。

 絶対そうだよなあ。

 あんなかわいかったら、わざわざ知恵をしぼって、ツイストの効いた発言しなくていいもの。

 なので、私は昔から「リア充」な男女が、どうにも苦手。

 若いころは「ねたんでるからかなあ」と思いこんでたこともあったけど、今は、

 

 「刺激がない」

 

 からなんだろーなーと、単純に理解している。

 


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