8月。ある夏休みの日記。
朝10時起床。
シャワーを浴びて、とりあえず野菜ジュースとインスタントのコーヒー。
なにげなくTVをつけると、NHKに「猛暑日」「熱中症注意」という赤文字の注意喚起が出ていていたんだけど、その同じ画面で高校野球を放送してるとか、なんのブラックジョークかとしばし黙想。
朝食に紅茶、バナナ、豆乳とシリアル。米粉パン。食べながら「OLか」とひとりでつっこむ。
食事中には優雅に音楽。モーツァルトをアラビア風にアレンジした『モーツァルト・イン・エジプト』。
正直アラビアが強くてアマデウス感は少な目。でも企画はおもしろい。
午前中はDVDを観る。『地下鉄のザジ』。
ルイ・マルのスラップスティックで、パリを舞台に前半は『ウルトラマン』の「無限へのパスポート」で、後半はドリフという内容。最高。
なんとなくエアコンの掃除をして、昼食。エジプトつながりでコシャリを作る。
見よう見まねだが、バターライスにマカロニをぶつ切りしたものと空豆(本場ではレンズ豆)を乗せ、トマトソースをかけ、あとはテキトーに塩コショウと酢で味付け。
エジプトのソウルフードで、関西人も吃驚な炭水化物おばけ。
かの地を旅したときは、50円くらいでお腹いっぱいになって、貧乏バックパッカーにはありがたかった。嗚呼、また行きたいぜ。
食後は少し昼寝。午後からはコーヒーを飲みながら、ひたすら読書。
ロバート・R・マキャモン『少年時代』。ムチャクチャ分厚い「弁当箱」本だけど、ムチャクチャおもしろくてドンドン読む。
ノスタルジーにSFとファンタジーのうまみが上手くミックスされ感動。映画版『スタンド・バイ・ミー』やレイ・ブラッドベリが好きな方は絶対楽しめます。
気がつけば夕方。散歩がてら、近所のスーパーへ。夏休みのせいか、若夫婦が多く、独身貴族の私はちょっとうらやましい気分になったり。
とはいっても、私は若いころから結婚願望というものがまったくない男で、
「結婚いいかも」
とか感じた時間て、のべで40分くらいだと思う。
夕食。ご飯を炊いて豚キムチを作って、インスタントの卵スープ。汗を大量にかきながらハフハフ食う。
食後は銭湯に出かける。サウナ、水風呂、薬草湯などをローテーションして大いにリラックス。
すっかり仕上がって、夏の夜空に「サッパリしてやったぜ! ざまあみろ!」と意味不明な雄たけびをあげ帰宅。「月がとっても青いから~♪」とか歌ってみたり。
帰ってお茶しながら、YouTubeやラジオなど。
山田五郎さんの美術ものとか、シベリア鉄道の動画とか、『ドルアーガの塔』のゲーム実況とか。
フランス語の勉強動画なども見るついでにスペイン語とかイタリア語講座も観ていると、うーん仏語より、こっちやったかとか思ったり。
だって、発音が明らかに簡単というか日本人向きなんだもん。
フランス語はおもしろいけど、スペルの読み方とかがなかなか慣れないのだ。
「une」「heure」とか、メチャメチャ雰囲気で発音してるよ。「ユヌ」「ウーレ」でいいの?
その点スペイン語とかイタリア語は、ホント「日本語読み」でいいんだから楽だ。「日本語英語」のノリでいい。スペルもローマ字読みだしね。
寝る前に少し読書。おおうちそのよさんの『歩くはやさで旅したい』。
タイトルがステキすぎるが、中身もグッドで、やわらかいタッチの絵柄が癒される。
私はごく自然に旅をして、それでいて妙に人を惹きつける魅力を持った人のことを
「ステキさん」
と呼んでいるが、
「要するにそれって、おおうちさんのことだよなあ」
とか思いながら眠りに落ちる。