独身貴族の寝正月日記 高倉健/エラリー・クイーン/江夏豊/レニ・リーフェンシュタール/木枯し紋次郎/ヘニング・マンケル 登場

2022年01月02日 | 日記

 正月である。

 私は年末年始が好きで、冬休みと言うこともあるが、27日くらいからの、


 「これで1年も終わりかあ」


 という感慨のようなものが、なんとなく心地いいのだ。

 その意味では、年始よりも年末を好むタイプなのだが、まあやることは同じで、家でゴロゴロしているだけ。

 まさに、栄光の寝正月ということで、今回はそんな1日を。

 

 ■1月1日の日記

 

 朝10時起床。

 起き抜けに、最近ハマっているポンジュースウェルチ豆乳紅茶初詣とかは、特に行かない。

 私は人生で一度も「初詣」というのをしたことがない人種であり、昔は誘われることもあったけど、全断り。

 寒いし、人混みはしんどいし、みんな、よう行くなあ。

 そういや、学生のころ元旦に初詣行って、その帰りに車上荒らしにあった人がいた。

 まさに新年を飾るにふさわしい、すばらしすぎるスタートダッシュで大いに話題に。

 気の毒ではあるが、なぐさめようにも、話がよく出来すぎていて、同情より笑いが先に出てしまう二次遭難なのが、また困りものだ。 

 なんて懐かしい気分にひたりながら、なんとなく昔の江夏豊のピッチング動画など見る。

 明らかに、M−1グランプリで真空ジェシカがやったネタのせいだが、元近鉄ファンとしては、「江夏の21球」には複雑な思いが。

 とはいえ、すばらしい戦いだし、山際淳司さんの名文は何度も読んで、気分はマゾ。

 あとは、オススメで出てきた阪神東映や、巨人西鉄の日本シリーズの動画など観る。われながら意味不明のチョイスだ。

 朝食はインスタントコーヒーくるみパンリンゴゆでたまご

 BGMはスマホに入れてる曲を適当に。ヤンタンのテーマとか、くるりのワンゲルとか。

 『ロマンシング サ・ガ』のバトル曲とか、木枯し紋次郎キングクリムゾンなどなど。

 午前中は映画を観る。『がんばれ!ベアーズ』。

 何度観たかわからないけど、それでもおもしろい。

 ルーパス君がフライをキャッチするあのシーンも、もちろんいいんだけど、不良少年のケリー君が、ベアーズの黄色いユニフォームを着ると


 「ただのかわいい男の子」


 にしか見えなくなるギャップもステキ。

 ベアーズといえば好きなのが、ガイナックスの創立メンバーで、『王立宇宙軍 オネアミスの翼』の監督もつとめた山賀博之さんが、淀川長治先生の、

 


 「同じ映画に10回観れば、だれでも映画監督になれる」


 

 というアドバイスに影響を受けて観たのが、『がんばれ!ベアーズ 特訓中』だったという話。

 なんで『特訓中』やねん。ふつうに『ベアーズ』観ろよ! と、メチャクチャに笑ったものだった。  

 『猿の惑星』じゃなくて『猿の惑星』。『スピード』じゃなくて『スピード2』。

 10回観たのが、すごいと思います。

 調子が出てきたので、これも何回観たかわからない『新幹線大爆破』。

 高倉健さんといえば、おぼえているのが、吉田豪さんがラジオで話していたエピソード。

 なんでも、東映時代に健さんの舎弟だった人が、


 雪山で放り出されて、その後を武装した健さんが、銃声を鳴らしながら追いかけてくるというゲームがあった」


 とかいう体験を語っていて、腹かかえて笑ったもんだ。

 すげーなー、昭和やなー。てか、それただのホラー映画だよ!

 この話のすごいのは、当時の東映では健さんは「まじめな男」という評価で、このテキサス・チェーンソーが「まじめ」なら、他の連中はどうだったのか。

 なんとなくカーテンを洗濯して、昼食

 コンソメスープの素をお湯に溶かして、そこにトマトを1個入れ、あとは玉ねぎ鳥肉ナスキャベツなど、テキトーにぶちこんで、オリーブ油黒コショウをたっぷり。

 ダイエット成功のMVPでもある、アバウトなトマトシチューの出来上がり。

 私は料理のセンスが無いので、味はたいしたことないが、とりあえず体は温まって栄養も満点。

 食べながら、YouTubeにあがっている海外風景動画を見る。

 今のもいいが、古いものが4Kになっているのもありがたく、1945年ハンブルクやら、1930年ワルシャワやら、1908年モスクワやら、1940年代東京

 昔、氷室冴子さんが、昭和天皇が亡くなったときにずっと流れてた「昭和を振り返る」みたいな映像を一週間くらい、ぶっ続けで見ていたとかエッセイに書いていて、子供のころは、


 「なにがおもろいんやろ」


 と不思議だったけど、今思うと、それ絶対おもしろいやろ。

 そら見るわ。『映像の世紀』とか、ヒマなときずっとBGVにしてるし。

 食後は少し昼寝。午後からはコーヒーを飲みながら、ひたすら読書

 エラリークイーン災厄の街』を再読。

 エラリー様はもともと苦手『靴にすむ老婆』と、『フランス白粉の秘密』『十日間の不思議』くらいしか読んでなかったけど、『オランダ靴の秘密』のあざやかな「論理性」に感動し、一気にハマった。

 その後『ローマ帽子の秘密』も当然アタリ。

 あと本棚には『Xの悲劇』と『九尾の狐』があって、『十日間』も読み直す予定で、楽しみ楽しみ。

 ノッテきたので、ハシゴ読書と次は若島正先生の編んだチェス小説集『モーフィー時計の午前零時』。

 ヴィクターコントスキーのバカ小説が絶品。タニスリーの優雅なファンタジー世界に、しばしウットリ。

 夕食は、年越しそば用に買ったダシを使ってキムチ鍋

 キムチとコチュジャンを山盛り入れ、白菜エノキ豚肉モヤシニラネギタマゴを汗だくになってやっつける。

 こんなもん、うまいに決まっているのである。シメはうどん。はち切れるくらい、お腹いっぱい。

 食後はパソコンを開く。お茶しながら、YouTubeラジオなど。

 レニリーフェンシュタールの意志の勝利』とか、『オリンピア』をダラダラ観る。

 レニのやったことに「責任」があるかどうかは、私にはむずかしくてよくわからないが、この才能が埋もれることになったのは、ただただもったいなかった。

 寝る前に少し読書。ヘニングマンケルリガの犬たち』。

 最近、また北欧ミステリに興味が向いてきて、アーナルデュルインドリダソンとかkindleで買い直したりした。

 ラーシュケプレルとか、また読み直そうかなあ。ただ、北欧ものは、土地柄か陰惨な事件をあつかった物語が多いのがなあ。

 とかなんとか言ってるうちに、眠くなってきたんで、湯たんぽのお湯をわかしながら、今調べている将棋のちょっと大きめのネタについて。

 長くなりそうだけど、どこをけずるか、それともいっそ全部書いちゃうかとか考える。

 布団の中で、ダラダラとスマホをいじり、年末にオールザッツ漫才でやってた、エルフの2本目のネタが妙にしみるね、なんて思い出しながら、眠りに落ちていった。

 


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