京都に行って、ずいぶんとなつかしい気持ちになった。
ということで前回(→こちら)から昔、京都に遊んだ写真を紹介しているが、はてこれって、いつのことだったろう?
私は自分の記憶に無頓着なところがあって、人生で起こったことを
「あれって、何歳のときだっけ?」
というのが、全然思い出せないタイプなのだ。
そんなとき、見つかったのがコレ。
シャンポリオンが解読に成功した、登美彦氏のサイン。
タカオカ君に連れていかれた本屋に、飾ってあったもの。
これによると、2007年近くの写真ということになる。
ずいぶん前だなあと、時の流れの速さにビビるが、こんなのもあった。
アレクサンドリアやバベルの図書館も参加する、楽しいイベント。
春の古書大即売会。
コロナで中止になった2020年が第38回だから、やはり同じくらいの時期のものだろう。
これとか、夏の鴨川納涼古本市は、楽しみなイベントだった。
そういえば、タカオカ君って、登美彦氏の小説に出てくる京大生と、同じ雰囲気をまとっている気がする。
中の様子は、こんな感じ。
普通の会場に見えるが、実寸は米一粒の中に入るくらいのサイズ。
まったく、古本市めぐりほど楽しいものはない。
今でこそ、電子書籍が中心になってるが、それまではスキあらば本屋に通っていたもの。
私の青春時代の半分は本屋か図書館、もう半分はレンタルビデオ屋めぐりで、できているといっても過言ではないのだ。
仕事や雑用で、よそさんに出かけると、かならず地元の古本屋をひやかして、銭湯に入って帰るというのがお決まりだった。
コーヒー牛乳ひっかけて、風呂上がりに喫茶店かカフェでお茶しながら、「獲物」をながめる至福。
露骨に植草甚一あこがれで、我ながら優雅な趣味だが、たまに「アタリ」の店を見つけると、古本を買いまくって、思わぬ散財なうえに、荷物が重くて死にそうになるが。
なもんで、ゴールデンウィークや夏休みともなれば、「古本市」に出かけるのは当然の流れで、京都にもちょいちょい出かけたもの。
私はコレクション趣味はないので、ガチの古書を買うことはほとんどないけど、それでも歴史ある本は見ているだけで楽しいから、一種の博物館感覚である。
ネクロノミコンやアカシック・レコードが100円均一のコーナーで投げ売りされるほど、豊富な品揃えの市。
そういえば、昔ロンドンを旅行したときも、大英博物館で中世の古書コーナーばかり見ていたから、因果なものである。
パリのルーブル美術館があんまし楽しくなかったのは、きっと「古本市」がなかったからだな。フランス野郎は反省するように。
(軍国主義時代の雑誌編に続く→こちら)