EURO 2008 FINAL
ドイツ 0-1 スペイン
スペインの得点:フェルナンド・ホセ・トーレス・サンス(33)
もう夢みたいです。スペイン、遂に優勝。やった…、遂にやった。でも信じられない…。
もう何から書いたらいいのかわかりませんけど、思いつくままに。
試合開始当初は硬い、というかさすがに緊張感があるのか、ドイツが優勢。それでも15分過ぎくらいから落ち着いてきたでしょうか。シュートが打てるようになったし、ディフェンスも落ち着きを取り戻した。ロシア戦ほどセスクのよさは見られなかったと思いますが、そのかわり今日は(今日も)チャビが中盤で攻撃のキーになっていたと思います。先制点はチャビのパスからトーレスへ。トーレスの、あの縦に抜け出る動きはさすがですね。プレッシャーが最高潮になる舞台で決勝点。トーレスにはけっこう手厳しかったりする当ブログではありますが、今日は彼なりの良さが出ていたと思います。
その後、惜しいシーンはいくつもあるのに、追加点がなかなか取れなかったのが、見ているほうは辛かった。パスをいくつもつないでシュート、カソルラ→グイサの折り返し→セナに合わず、セルヒオ・ラモスのヘディング……。「それ、決めて…ああああ」と何度なったことか。それでも守る方は今日も安定。ひやっとする場面もありましたが、不安はほとんど感じさせない堅実さを見ることができた。セナは相変わらず効いていたし、イケルの集中力も切れないし、CBの2人も安定してました。
近年のフットボールでは、フィジカルに優れ組織を固めるチームが優勢になることが多いように思っています。その中で、小さい選手が多いスペイン、攻撃的であることが当たり前で、パス回しに熱狂するスペインが優勝できたことは、ちょっと意味があるのではないかと。というかリーガを見ている人間としてはそこが単純に嬉しいのです。ただ、今回のスペインは攻撃に魅力があっただけでなく、やはり守備は堅く作れていたこと。守備が堅実なスペインというのは、ちょっと今までのスペインイメージらしくなく、でもそれが実現できたのが素晴らしい。
大会中はプエルタが代表で1度だけ付けた15番を背中に戦い、優勝セレモニーでは緑と白のアンダルシア旗を腰に巻いて背中に「16」がプリントされたアントニオ・プエルタのシャツを着たセルヒオ・ラモス。最高の結果を捧げることができて本当に良かった。親友を思う、ラモスの男気が良い。
追加:el mundoの採点
カンペオネスなのですからご祝儀で全員満点にしたっていいのに、とちょっと思ったりしました。満点を得たのはただ1人、フェルナンド・トーレスです!
カシージャス 8/10
素晴らしいパンチング。彼の最強の力があったわけではないが攻撃不可能だった。前半確実にドイツを止め、後半は空中でのボールを2つストップした。その後はドイツの攻撃力が失われていき、仕事はほとんどなくなった。
セルヒオ・ラモス 8/10
下がる動きと共に、押し上げる動きで攻撃に危険性を増やし、特にレーマンに弾かれたヘディングシュートはスペクタクルだった。いくつかミスも犯したが、常にハートがありポドルスキを非常によくケアした。
マルチェナ 8/10
ボールをカットするタイタン。ポジショニングがよく、コントロールとパワーを併せ持ち、今回のEUROすべてにおける権力者。どんな小さな1対1でも、ポドルスキ、クローゼに負けなかった。空中戦でのクローゼの危険性を封じ込めた。主役を務めたセビージャの男。
プジョル 7/10生来の力。再び燃えたった夜。ビッグゲームに力を与えられた。すばやいカット、カバーリングには慎重で堅実。ドイツの攻撃に張り付き、ポジショニングと経験によって彼らに勝った。
カプデビラ 7/10
従来どおりの信頼性があり、また攻撃にも可能なだけの展開を見せた。ディフェンス面でエラーもなく、シュヴァインシュタイガーを中央に押し込めた。常によく集中していた。
イニエスタ 8/10
右から左にポジションを移し、ボールへのタッチやマークをはずす動きに疲労は見られなかった。ただシュートの際にはためらいがみられた。2回のチャンスがあったが行き詰った。2本のエクセレントなパスよりは、打つべきだっただろう。
チャビ 9/10
彼のボールタッチと知恵とが、すべての試合でのスペインの攻撃を動かした。最高の試合。すばやく動き、優れた感覚でもってドイツの中盤の選手たちを混乱に陥れた。トーレスのゴールをアシストし、チームを率いた。非の打ち所がない。
セナ 8/10
賢明さ、献身、抵抗。再び地道な働きで拭い去ることのない試合を見せ、相手にプレッシャーをかけ、ボールをはじき出した。あらゆる面で誰よりも優れていた。中盤における真のスーパーマン。
シルバ 7/10
交代されるまで、サイドチェンジや中央へのポジションチェンジを試みていた。英雄的な戦いでガソリンが切れるまで、常にスキルに溢れ、度胸があり、つなぎのイマジネーションに富んでいた。彼もまた賞賛されるべき選手だ。
セスク・ファブレガス 7/10
3、4回の絶大なボール配給で、トーレスやシルバのマークをはずす。非常によく貢献し、プレッシャーをかけていた。疲労により後半に入って交代。
トーレス 10/10
チャンスによく打った。ドイツのチェックをよくかいくぐった。メルテザッカーに競り勝って打ったヘディングシュートはポストを叩き、ラームの前のスピードからゴラッソを決めた。速さでドイツを揺さぶり、常に彼らに勝っていた。
グイサ 7/10
10分間のプレイだったが、3、4回の実に目覚しい働きがあった。そのうちの1回ではレーマンに片手でセーブさせるほど。よくチームに入りボールを奪取、セカンドラインから素晴らしいボールをいくつか供給した。
シャビ・アロンソ 8/10
チェック、パワー、そしてコントロール。セスクに代わって入り、中盤でスペインを息づかせた。「サブ」としてギリシャと対戦した際に見せたのと同レベルのものを、ドイツの前で披露した。
カソルラ 8/10
試合の残り少ない時間だけだったにしても、彼が素晴らしいスペインの「かき混ぜ役」であるのを見るのは楽しいものだ。1対1、そして自信。いつ身をかわし、いつ仕掛けるかを彼は常にわかっている。彼はドイツの厳しい寄せをすばやく交わしていた。
ドイツ 0-1 スペイン
スペインの得点:フェルナンド・ホセ・トーレス・サンス(33)
もう夢みたいです。スペイン、遂に優勝。やった…、遂にやった。でも信じられない…。
もう何から書いたらいいのかわかりませんけど、思いつくままに。
試合開始当初は硬い、というかさすがに緊張感があるのか、ドイツが優勢。それでも15分過ぎくらいから落ち着いてきたでしょうか。シュートが打てるようになったし、ディフェンスも落ち着きを取り戻した。ロシア戦ほどセスクのよさは見られなかったと思いますが、そのかわり今日は(今日も)チャビが中盤で攻撃のキーになっていたと思います。先制点はチャビのパスからトーレスへ。トーレスの、あの縦に抜け出る動きはさすがですね。プレッシャーが最高潮になる舞台で決勝点。トーレスにはけっこう手厳しかったりする当ブログではありますが、今日は彼なりの良さが出ていたと思います。
その後、惜しいシーンはいくつもあるのに、追加点がなかなか取れなかったのが、見ているほうは辛かった。パスをいくつもつないでシュート、カソルラ→グイサの折り返し→セナに合わず、セルヒオ・ラモスのヘディング……。「それ、決めて…ああああ」と何度なったことか。それでも守る方は今日も安定。ひやっとする場面もありましたが、不安はほとんど感じさせない堅実さを見ることができた。セナは相変わらず効いていたし、イケルの集中力も切れないし、CBの2人も安定してました。
近年のフットボールでは、フィジカルに優れ組織を固めるチームが優勢になることが多いように思っています。その中で、小さい選手が多いスペイン、攻撃的であることが当たり前で、パス回しに熱狂するスペインが優勝できたことは、ちょっと意味があるのではないかと。というかリーガを見ている人間としてはそこが単純に嬉しいのです。ただ、今回のスペインは攻撃に魅力があっただけでなく、やはり守備は堅く作れていたこと。守備が堅実なスペインというのは、ちょっと今までのスペインイメージらしくなく、でもそれが実現できたのが素晴らしい。
大会中はプエルタが代表で1度だけ付けた15番を背中に戦い、優勝セレモニーでは緑と白のアンダルシア旗を腰に巻いて背中に「16」がプリントされたアントニオ・プエルタのシャツを着たセルヒオ・ラモス。最高の結果を捧げることができて本当に良かった。親友を思う、ラモスの男気が良い。
追加:el mundoの採点
カンペオネスなのですからご祝儀で全員満点にしたっていいのに、とちょっと思ったりしました。満点を得たのはただ1人、フェルナンド・トーレスです!
カシージャス 8/10
素晴らしいパンチング。彼の最強の力があったわけではないが攻撃不可能だった。前半確実にドイツを止め、後半は空中でのボールを2つストップした。その後はドイツの攻撃力が失われていき、仕事はほとんどなくなった。
セルヒオ・ラモス 8/10
下がる動きと共に、押し上げる動きで攻撃に危険性を増やし、特にレーマンに弾かれたヘディングシュートはスペクタクルだった。いくつかミスも犯したが、常にハートがありポドルスキを非常によくケアした。
マルチェナ 8/10
ボールをカットするタイタン。ポジショニングがよく、コントロールとパワーを併せ持ち、今回のEUROすべてにおける権力者。どんな小さな1対1でも、ポドルスキ、クローゼに負けなかった。空中戦でのクローゼの危険性を封じ込めた。主役を務めたセビージャの男。
プジョル 7/10生来の力。再び燃えたった夜。ビッグゲームに力を与えられた。すばやいカット、カバーリングには慎重で堅実。ドイツの攻撃に張り付き、ポジショニングと経験によって彼らに勝った。
カプデビラ 7/10
従来どおりの信頼性があり、また攻撃にも可能なだけの展開を見せた。ディフェンス面でエラーもなく、シュヴァインシュタイガーを中央に押し込めた。常によく集中していた。
イニエスタ 8/10
右から左にポジションを移し、ボールへのタッチやマークをはずす動きに疲労は見られなかった。ただシュートの際にはためらいがみられた。2回のチャンスがあったが行き詰った。2本のエクセレントなパスよりは、打つべきだっただろう。
チャビ 9/10
彼のボールタッチと知恵とが、すべての試合でのスペインの攻撃を動かした。最高の試合。すばやく動き、優れた感覚でもってドイツの中盤の選手たちを混乱に陥れた。トーレスのゴールをアシストし、チームを率いた。非の打ち所がない。
セナ 8/10
賢明さ、献身、抵抗。再び地道な働きで拭い去ることのない試合を見せ、相手にプレッシャーをかけ、ボールをはじき出した。あらゆる面で誰よりも優れていた。中盤における真のスーパーマン。
シルバ 7/10
交代されるまで、サイドチェンジや中央へのポジションチェンジを試みていた。英雄的な戦いでガソリンが切れるまで、常にスキルに溢れ、度胸があり、つなぎのイマジネーションに富んでいた。彼もまた賞賛されるべき選手だ。
セスク・ファブレガス 7/10
3、4回の絶大なボール配給で、トーレスやシルバのマークをはずす。非常によく貢献し、プレッシャーをかけていた。疲労により後半に入って交代。
トーレス 10/10
チャンスによく打った。ドイツのチェックをよくかいくぐった。メルテザッカーに競り勝って打ったヘディングシュートはポストを叩き、ラームの前のスピードからゴラッソを決めた。速さでドイツを揺さぶり、常に彼らに勝っていた。
グイサ 7/10
10分間のプレイだったが、3、4回の実に目覚しい働きがあった。そのうちの1回ではレーマンに片手でセーブさせるほど。よくチームに入りボールを奪取、セカンドラインから素晴らしいボールをいくつか供給した。
シャビ・アロンソ 8/10
チェック、パワー、そしてコントロール。セスクに代わって入り、中盤でスペインを息づかせた。「サブ」としてギリシャと対戦した際に見せたのと同レベルのものを、ドイツの前で披露した。
カソルラ 8/10
試合の残り少ない時間だけだったにしても、彼が素晴らしいスペインの「かき混ぜ役」であるのを見るのは楽しいものだ。1対1、そして自信。いつ身をかわし、いつ仕掛けるかを彼は常にわかっている。彼はドイツの厳しい寄せをすばやく交わしていた。