FIFA/FIFPro ワールドベストイレブン
GK: ノイヤー
DF: アウヴェス、チアゴ・シウバ、セルヒオ・ラモス、マルセロ
MF: イニエスタ、モドリッチ、ポグバ
FW: ネイマール、メッシ、クリスティアーノ・ロナウド
初選出、モドリッチ
2015年度のワールドベストイレブンとして、怪我で長い離脱もあり、チームとしてタイトルも取れなかったモドリッチの選出は妥当か?という意見もあるかもしれませんが、多くのプロフェッショナルの選手たちが投票してくれたという事実は、マドリー(&クロアチア代表)におけるモドリッチの働き、その価値が認められているということかなと思います。改めて、嬉しい。
MARCAから、モドリッチ関連の記事をいくつか。
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子供の頃の夢
2015年ベストイレブンの他の9人の選手たち(1人欠席)に囲まれた後、モドリッチは、バルカン半島の紛争の最中にあって、フットボール選手になることを夢見ていた、子どもの頃のことを振り返った。
「ステージに足を踏み入れた時、フットボールを始めた時のことがまるで昨日のことのようだと思った。子どもの頃に夢見ていた最も美しい夢のひとつがかなったようだ。」
「この選出は、多くの努力や働き、献身性を尽くした僕の戦い方、より良い選手になろうと日々やってきた20年間の努力を、皆が理解してくれているということを確証してくれる。この賞を受けて、僕自身の責任や期待がさらに大きくなったと感じている。でも挑戦することを恐れない。ただ前を見ていくだけだ。」
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ルカとジダン
2016年が始まったこの日々、ルカ・モドリッチは生き生きとしている。初めての重傷からの回復を目指してアントワープの病院で新年を迎えた12ヶ月前とはまったく違う。今、モドリッチは笑顔だ。彼の憧れであるジダンがベンチに入り監督となったこと、デポルでの素晴らしい試合、2度の喝采、さらにシーズンベストイレブンに選出されたことが、モドリッチの前に希望と光を取り戻させている。
ジズーとルカは、ジダンがアンチェロッティの副監督をしている時から結びつきができていた。モドリッチは、選手としてのジダンに憧れていたが、さらに彼の下でトレーニングするということは彼にとって素晴らしい経験であり、新監督のカリスマ性に驚かされてもいる。この2人の関係は、今再生されている。ジダンは、試合の指揮権をモドリッチに与え、彼の力がピッチ全体に及ぶことを狙っている。彼の成熟性、フットボールの概念、ピッチでのポジションからいって、ルカ・モドリッチは、マドリーの新しい監督の右腕となる。
モドリッチは、マイクロフォンの前では常に正しく、また同時に正直だ。デポル戦の後で、監督の交代は「うまくいった」と述べたように。ルカは、ロッカールームでベニテスと対立していたわけではない。しかし、ジズーの下でプレイするのと同じような感触ではなかったのだ。
デシマで終わった13/14シーズン、モドリッチとジダンは、トレーニングの終わりにロングレンジの的当てシュート練習に挑戦していた。実際、CLのコペンハーゲン戦でエリア外からゴールを決めたモドリッチは、ベンチを振り返って、ジダンに向けて共犯めいたジェスチャーをしていた。(参考:https://youtu.be/gimOchE0Xmg)
この逸話は2人の良い関係を示しているし、すでに最近のバルデベバスで目にすることができるものだ。ジダンは、アンチェロッティの時代と同様に、シーズンの未来はモドリッチの脚にかかっていることを理解している。事実モドリッチは、昨年のジダンが選ぶベストイレブンに入っている。マドリーの中盤からは唯一の選出だった。
昨シーズンの2つの負傷、特に2つめの負傷のために、モドリッチはシーズンの終盤に離脱することになり、これがチームに大きな影響を与えた。誰も、彼のチームメイトも、コーチ陣も、幹部たちも、ファンの誰も、モドリッチが再度離脱することなど想像すらしたくない。もちろん、彼自身もだ。
モドリッチは、2009年に腓骨を骨折して以来、大きな怪我はしていなかった。昨シーズンの2つの怪我によって、モドリッチは最善の回復方法を探し求めて、ヴィトリアからミュンヘンまで疑問を抱えて過ごし、トレーニング方法に抜本的な変化を導入した。今シーズン、これまでの数ヶ月では、チームトレーニングとともに個別のメニューも行っている。モドリッチの、トレーニングセンターへの出入りは記録されない。トップチームが通常出入りする時間帯とは違いすぎているからだ。チームがフリーの日に、モドリッチがトレーニングに行かないというのは珍しいものになっている。
さらに、バルデベバスでのフィジカルメニューを完成させるのが、カイロプラクターの手腕だ。素晴らしい試合ができるよう調整するストレッチに、スペシャリストの手が生きている。モドリッチは、負傷の長引く時を過ごすことは望んでおらず、ほとんど執着とも言えるほど、ベストのコンディションを実現するためにトレーニングを重ねている。このためには、ベストのセラピストが必要なのも確かだ。
月曜日チューリッヒで、モドリッチは自身のキャリアにおける最もスペシャルな瞬間の1つを経験していた。もちろん、1年前の苦しみのことも思い出していた。
「昨年1月の不運な時を経て、今は僕のキャリアにおける最大の個人賞を喜んでいるよ。世界中の仲間たちが僕をドリームチームに選んでくれたことを、とても名誉に感じている。選手たちから認められるというのは特別な価値があるし、それがチューリッヒで授与されるこの賞をより誇らしいものに感じさせてくれる。」
しかし彼の熱望するものは、個人よりもチームでのもの。マドリーでのタイトルは、彼の脚にかかっている。ジダンはそのことをよくわかっている。
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ジダンには、イスコをプチジダンくらいに鍛え上げるとか、ハメスのボレーシュート強化とか、ベイルの足元レベルをもっと上げていくとか、そのあたりも期待したい。