MARCA掲載のインタビュー。ちょっと長めですが読みやすいのと、ま、なかなかケディラのインタビューってのもないのでざっくりした感じで読んでます。まだ途中ですが、とりあえずできたとこまで。
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Q:まず何よりも、足首の調子はどうですか?
A:そうだね、ありがとう、いい感じだよ。すべて「恐れ」で済んだ。捻ったけど、完璧だよ。
Q:もっと深刻なのではと恐れませんでしたか?
A:最初はちょっと怖かった。でもこういうのは何年もやってるから、すぐにそんなに深刻じゃないとわかった。靭帯を断裂したり強い捻挫だったりすればわかるよ。それで何も深刻じゃないってわかったんだ。
Q:きっとモウリーニョも恐れたでしょう
A:ちょっとはね。でもこれは僕にとってのレッスンのようなもの。ここからモウリーニョとレアル・マドリーのファンの皆に、僕は何もリスクを犯すようなことはしないと伝えるよ。いつものように、最高の状態でプレイできるようにして、マドリーに戻るつもりだ。皆落ち着いていられるよ。
Q:あなたの負傷のニュースが入ってきて、マドリディスタたちはSNSでメッセージを送ったのではないですか?
A:そうなんだ。たくさんのメッセージを受け取ったよ。皆が寄せてくれた心配と愛情とに感謝しているよ。
Q:レアル・マドリーのファンからの愛情を感じますか?
A:うん、とても。試合ごとに増すようで、僕はすごく幸せだ。ファンの愛情を感じるのはすばらしいことだし、ピッチの上でその愛情すべてにこたえることを約束するよ。僕はレアル・マドリーのユニフォームを着て、すべての試合で全力を尽くす。
Q:評価されていると感じますか?
A:そう、すごくね。僕にとって最も重要なことは、モウリーニョと他のコーチングスタッフから評価されていると感じること。彼らは、毎日の僕のトレーニングを見て、誰がプレイするかを決めている人たちだから。それから、もしファンが僕の試合を見て僕を評価してくれているというなら、ファンタスティックなことだ。でも、一番重要なのは僕の監督達に認められること。注目が、クリスチアーノ・ロナウドやエジル、ベンゼマに向かうのは、全くそのとおりだと思う。当然のことだ、彼らはアーティストなんだから。チレーナや、フェイント、すごいドリブルをしたり。でも僕は最後まで自分の仕事をする、その努力が評価されるんだ。
Q:モウリーニョとレーヴの下で先発となるための、より良い方法はありますか?
A:僕にとってはノー。僕が満足するのは自分の仕事をすること、そして僕の監督達や仲間たちは僕に満足してくれる。それで、僕がいつもそうあるように、彼らは僕が信頼できる選手だと見てくれるんだ。僕の仕事はボールを取ること、戦うこと、ゴールをするのをサポートすること、それから可能なら、上がっていってゴールすること。僕は自分のベストを尽くそうとしているし、それが最終的には結果に結びつく。もし僕のプレイがチームがタイトルを取ることの助けになるなら、それ以上のものは僕はいらない。それで幸せだよ。
Q:今シーズンはゴールを決めていますね。なぜエリアまで上がっているのでしょうか?
A:僕がマドリーにやってきたとき、僕の仕事は何よりもディフェンシブであることだった。それが、監督が最初のシーズンの僕に望んでいたことだ。僕は守るためにいた。でも代表では、いつももっとオフェンシブだったし、モウもそれを認めた。それでピッチの中での僕のポジションが再認識されて、今はもっと自由を与えられてエリアに到達できるように、それ以上のことができるようになったんだ。すべてはチームにとって良くあるためだよ。
Q:いまキャリアの最高潮にいるのでしょうか?
A:良い感触があるよ、でも僕がいつでも考えるのは、最高のときはまだ来るということ。僕が言えるのは、レアル・マドリーに来て以来、僕はすごく成長してきているということだ。僕はもっと完璧な選手だ、でもいつでも、もっと成長できる余地があると考えているんだ。
Q:自身を、フットボール選手としてどのように定義しますか?
A:信頼できる選手、強く、勝利のための大きな意思を持つ選手。
Q:あなたのキャリアでモウリーニョはどのくらい重要なのでしょうか?
A:彼は、僕のキャリアで決定的な役割を果たしているよ。世界的なビッグクラブでプレイするチャンスを僕に与えてくれた人だ。僕はワールドカップの前やワールドカップ中に良いプレイをしていて、いくつかのクラブの注意を引いた。でも実際のところ、シュトゥットガルトの選手にとって、レアル・マドリーと契約するなんて、ノーマルなことじゃないんだ。そして何よりも、最初の試合から僕に信頼を与えてくれた。そして、こうしたことのすべてがモウリーニョのおかげなんだ。
Q:マドリーに移籍してきたときのことをどのように覚えていますか?
A:すべては、ワールドカップの後にかかってきた電話から始まった。モウリーニョだったんだ。彼は僕に電話してきて、僕にレアル・マドリーでプレイしてほしいと言ってきた。驚きだったよ。それから僕たちは顔を合わせて話すことになったけれど、どうなるのか僕には本当にわからなかった。でも2、3分話して、僕たちは完璧に理解しあった。彼は僕に、素晴らしいスポーツプロジェクトを示してくれて、僕はそれを受け入れた。本当に簡単(笑)。
Q:ケディラは「モウリニスタ」?
A:(笑って)僕はモウリーニョの選手で本当に幸せだし、マドリーでは家にいるように感じるよ。
Q:来シーズン、モウリーニョのいないマドリーをイメージできますか?
A:何が起こり得るかなんて決してわからない。フットボールは、物事がフルスピードで過ぎていく世界だから。その中にいて僕は、どんな監督も選手も、1つのクラブでのキャリアというのが本質ではない、と考える人間なんだ。なぜなら、常にチームには新しい人々がいるからね。それがフットボールだし、いつだってそうだろう。でも僕が言わなければいけないのは、モウリーニョはレアル・マドリーにとってファンタスティックな決断をしてきたということ。彼がここにいることは、このクラブにとって本当にすごいことなんだ。モウは優れた監督であり、素晴らしい人間だよ。
Q:来シーズンも続けて欲しいですか?
A:もし僕が決められるなら、モウは残るよ。
Q:ベルナベウで印象的なプレイをしていますか?
A:最初は自分の印象は小さなものだろうとは理解しているよ。特に、僕のように本当に若くて加入したのならね。でも最初に日から、僕は価値のある選手、強いメンタルがあり、マドリーでプレイする準備ができている選手なんだという考えを持ってピッチに入った。ベルナベウは欧州でも最も美しいスタジアムだ。ピッチに足を踏み入れると、伝説的なフットボールの環境が息づいている。僕にとっては、ベルナベウでのすべての試合が、喜びであり名誉なんだ。
Q:あなたのマドリーへの順応は、エジルのおかげで楽になったのでは?
A:僕たちは親友で、一緒にいることがお互いの大きな助けになっている。レアル・マドリーに来る前から友人だったけれど、ここでは最初の日から一緒にいて、友情関係は今ではとても近くなっている。兄弟だよ。この関係はロッカールームで一緒にいても素晴らしいものだけれど、でもメストは友人以上の存在だ。それに彼は素晴らしい選手でもあるしね。
Q:彼は世界最高の存在になれるでしょうか?
A:メストはファンタスティックな選手、ユニークな存在だ。これは、彼が僕の友人だからというだけじゃない。エジルはクラックで、最後は世界最高の選手の1人になれるし、もっと効果的にもなれる。僕の考えでは、これは、最高の存在の1人になるには欠けているものがあるということ。なぜクリスチアーノやメッシが最高なんだと思う?それは、彼らが素晴らしいプレイをすることに加えて、50ゴールも決めるからなんだ。エジルは素晴らしいプレイをして、シーズン全体で30ゴール。彼はもっとアシストもする、でもゴールが足りないんだ。僕がいつも言ってることを教えようか。「メスト、もっとゴールに向けてシュートしろよ。もっと自己中にならないと、もっとゴールしろよ」って。いつかこれが注意を引いてくれるといいね、何よりも素晴らしいのは、彼がすごいシュートを持っているということなんだから。
Q:2人とも生涯マドリーというのは想像できますか?
A:それはすごいことだよね、違う?
Q:マドリーと契約延長したいですか?
A:現時点では、すべてが推測だね。もしそうなら、僕にとってはファンタスティックなこと。マドリーが契約延長を申し出てくれることは、僕の仕事は素晴らしく認めてくれているということ。でもこれは、インタビューの中でする議論じゃないね。僕の代理人の話だ。デシマについて話す方が僕はいいな(笑)。
Q:デシマについて話す方がいいんですね。
A:取りたいよね。
Q:ガラタサライとの組み合わせはどうですか?
A:相手を過小評価してはいけない。彼らはQFに進出しているんだ。シャルケ04を破ってきたし、グループリーグではマンチェスター・ユナイテッドと一緒だったし、彼らにはビッグネームがいる。準決勝に勝ち上がるためには、良いプレイをして勝つ必要がある。第1戦はベルナベウで始まる、アドバンテージをもって終わらないといけない場所だ。
Q:ガラタサライをマンチェスターと同レベルに位置付けるわけですか?
A:そうだよ。もし勝ち上がりたいなら、ほんの少しでも注意を欠くことはできないんだ。
Q:モウリーニョは、マンチェスター・ユナイテッドが勝ち上がりに値したと言いました。こうしたコメントを不愉快に思いましたか?
A:なんで彼がそう言ったか僕はわかるよ。セルヒオ・ラモスのコメント※は読んだよ。そうだね、これこそが、ジョゼ・モウリーニョがどういうものかっていう本質だね! オールド・トラフォードでの試合後のような、ものすごく特別な瞬間に何を考えていたか、話すことができる人だ。僕が言えるのは、モウリーニョは試合が終わった時、全ての選手たちと同じくらい喜んでいたということ。それに、僕たちにはちょっと運があったというのも認めるよ。モドリッチのゴールが、オールド・トラフォードで僕たちの命を救ったんだ。
※ユナイテッド戦の試合後、ManUがベスト8進出に値したとモウリーニョがコメントしたことについて、もっと別の言葉を聞きたかった(要するに褒めてほしかったらしい)とラモスが発言(3月20日付)。またモウリーニョに対立する姿勢を見せている、とスペイン各紙(
例)が報道していた。
Q:あなたはゴールでも重要な選手となっていますね。2007年にはシュトゥットガルトのリーグ戦でゴールを決め、昨シーズンはカンプ・ノウでもゴールを決めた。デシマでのゴールを夢見ていませんか?
A:いつも冗談で言うんだよ、僕が決定的なゴールを決めるって。もちろんそれが本当になるとは思っていないけど。チャンピオンズを勝ち取ることができたらファンタスティックなこと。2010年にマドリーにやって来たとき、誰もがデシマについて語っていた。僕はスペイン語も分からなかったし、それがどういう意味があるかもよくわからなかった。すぐにわかったけど。マドリーではデシマはすべて、だから、誰がゴールを決めようとそれは問題じゃない。それはクラブとファンすべての夢で、実現するものなんだ。
Q:デシマは執念になっていますか?
A:そうだね、そういう言葉だ。デシマへの執念。
Q:では、それがより大きなプレッシャーを生むことになりませんか?
A:プレッシャーはないよ。チャンピオンズ・リーグはプレッシャーではない。目標だ。でもチームにおいては、チャンピオンズを勝ち取りたいという強い欲求がある。イケルだけが唯一、ヌエベ(前回取ったCL、9個め)を獲った選手で、チームで他に取った経験があるのはクリスチアーノとエッシェンだけだ(カルバーリョ、シャビ・アロンソ、カカは……)。だからみんなが、それを取ることに狂ったようになっているんだ。
Q:ファイナルでバルサと対戦したいですか?
A:ファンにとってはすごいことだろうね。僕たちはQFに進出しているし、こういうことについて話すことはできない。でもマドリーvsバルサは、クラシコの中のクラシコ、それがCLのファイナルとなったら皆が幸せだろう。ただ、そうなってほしいとか、それが理想的なファイナルだとかを言うことはできない。僕はすべての対戦相手に、最大の敬意を払っているから。
Q:レアル・マドリーが経験している、通常とは違うシーズンをどう説明しますか?
A:何が起きたのかを言うのは難しいよ。僕たちのシーズンスタートは本当にひどくて、とても緩慢だった。でも今年の初めから、僕たちは自分たちの強さを思い出し始め、チームとして本当に戦うようになり、相手がゴールを決めても沈滞しないようになった。それに僕たちは、小さな自惚れを捨てて、それで今は再び本当のチームとなっているんだ。もしチームとなっていないなら、バルセロナに2試合続けて勝つこともなかっただろうし、マンチェスターに勝つこともなかっただろう。今僕は、マドリーは再び本当のチームとなり、それを試合の中で示しているんだと言うことができる。
Q:マドリーは、昨シーズンのチームのレベルにあるでしょうか?
A:今僕たちは、良い道筋を歩んでいると考えている。昨シーズンの感覚を取り戻して、今僕たちは、より強くなる勝利のダイナミクスの中にいる。フットボールは速いスピードで変化する。でも、僕たちは過ちから学び、今はより戦えるチームになることができていると思っているよ。
(了)
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順調に、優秀なマドリディスタになったケディラのインタビューでした。もちろん、怖い怖いスペインの新聞のインタビューだから、言葉に気を付けていたとかあるかもしれませんが、でも本当にきちんと考えていて、自分の意思があって、でも言い過ぎることはない、いいインタビューだと思います。
マドリディスタたちのケディラ評はどうなんでしょうか。将来のドイツ代表のキャプテンとなる選手だ、という誰かのコメントを見かけたことがあるように思います。前目に行くのが本来の特性で、インタビュー内にもある通り、実際今シーズンは前へ、攻撃に絡みシュートを打つケースも増えています。すこーしシュートの精度には力を入れてほしいですが、個人的にケディラの良いところは、集中力が切れないところ。集中力が切れてのポカとか、そもそも決定的なポカとか、実はかなり少ないんじゃないかと思っています。優れた足元の技術も素晴らしいけれど、特にピボーテとして、集中力を90分切らさない選手というのは、とても貴重な特性なんではないかと思います。