予定変更
プレシーズンに予定された親善試合のうち、7月24日にモロッコのタンジェで行われる予定だったマグレブ・テトゥアン戦は、ロジスティック(輸送?兵站?)の問題で、キャンセルになったとのこと。マドリーは代わりに親善試合ができる相手を探しているようです。
イグアイン、既にマドリーへ
マドリーの選手たちの集合日は7月15日ですが、まだ9日を残して、イグアインがマドリーに戻って来たそうです。ギリギリまで故郷にいて飛行機に乗り遅れる選手が珍しくないだけに、ちょっと偉いなあイグアイン。まだ9日あるので、スペイン廻りでもうひと遊びしてきてもいいくらいかも。
1週間前のイケルのインタビュー
時間を1週間戻して。EUROファイナルの前に出た、イケルのインタビューです。ファイナルまでに読もう…と思ったものの、あまりの長さに早々にそれはあきらめまして、少しずつ読み進めてきました。それでもまだ終わってませんが、何しろ長いのでまずは半分ほど。もちろんEURO中のインタビューなので、代表にかかわる話がほとんどです。セミファイナル後~ファイナルまでの間のインタビューですが、いい感じにリラックスした様子がうかがえます。
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Q:勝利が当然の事実であるかのようになってきている感触があります。ホテルで家族と共に過ごすあなたがたを見ると、勝利が当然になってきているというのは普通なことではないように感じます。
A:実際、2年の間僕たちは同じグループを保ってきているし、半分は前回のEURO制覇をしている。愛情や友情といった、より個人的なつながりができて、選手の親達もよく知り合っている。人が入りたくなるような小さな仲間の集まり、でもその中では多くの者が知り合いで、僕たちは理解しあっているんだ。
Q:そして多くの時間を得ている。
A:僕たちは、難しいことをノーマルにしてきたんだ。たぶん、それはルイスからビセンテという監督がキーになっているからだろう。でも実際、僕たちはテトリスのようなもの。それぞれのピースが完璧にフィットしている。そして僕たちはその中に、スクリーンの終わりが来て、試合の終わりまでいるんだ。
Q:では、そのスクリーンとは?
A:自分達を欺くつもりはないよ。この世代の終わりは近づいている、もちろん、それが人生の決まりだ。2008年、チームの強い核になっていたのは、今よりも4歳若く、26歳、27歳だった。僕たちは今30歳だ。人は誰でも歳をとる。これはサイクルであって、もう2年…若い選手達と、もう30歳以上になった選手達とを混ぜ合わせるのは、監督の責任仕事だね。
Q:スペインのスポーツのある特別な世代の一部だと感じるでしょう。以前は、どこかへ出かけていくキホーテ(ドン・キホーテ。当てのない旅?)だった。そして今は、あなた達がいて、パウ・ガソル、ナダル、アロンソ…全員が、若い頃から勝利し、何もあなた方を脅かさない。
A:僕たちに欠けていたものは、フットボールだったね。この国はあらゆるもので勝ってきた。フットボールを除いて。あらゆるスポーツで優勢を示していたんだ。テニス、バスケットボール―パウのおかげで、多くの選手がNBAに行った。フットサル、ハンドボール、水球、ホッケー…あらゆるスポーツで僕たちは優勢を誇ってきた。フットボールにはなかった。彼らは僕たちに、小さい頃から勝利することを教えてきた。そして僕たちは、成熟と、幸運と、チャンスと、そういったものの混合で成果を得られるところに到達したんだと思っている。
Q:そうした成功に加えて、落ち着きがかもし出され、行き過ぎない行動ができている。グラン・ヴィアで大騒ぎをする日(優勝パレードのこと?)に皆がチャビのことを知るだろうと思いませんか?(いつも達観したようなチャビがはしゃぐとこが見られる?)
A:それはもう、そう思うよ! それに皆が、誰もがそうであるような愛情を示すだろうね。本当に、僕たちは仲が良いチームだよ。僕は代表が変化する時代をすごしてきた。12年前に代表に加わった時は、僕がテレビで見ていた選手達が何人もいて、ファンとして、代表に到達するなんて不可能だと思うようだった。今起きていることとはすごく違っていたね。すべてが発展し、すべてが変化していて、すべてが中にいる人に影響を与えるような特徴を持ち始めている。特に年齢が高い人たちにね。それで、若い選手達が入ってきた時に、ここで今現在何があるのかがわかることができるように。僕たちはまさに人間で、この中で生活して、外でも生活して、互いに強く親しみあっている…。
Q:あなたは世界でも最高のGKですが…最もノーマルでもあると?
A:そうは思わないな。世界で一番でもないけど、ひとつだけ言えることがある。僕は、良いGKとか悪いGKとかいうよりも、良い人間であるということで皆に思い出される方が良いんだ。
Q:クロアチア戦の時、「ちょっとナーバス」だと言っていましたが…ここまで、136キャップを積み重ねてきても?
A:当然だよ。あの試合前の感覚、落ち着かなさ、緊張感を感じない日があれば、それは僕のラストゲームだろうね。そういう感覚がなくなったら、辞めるよ。
Q:ポルトガル戦のペナルティ後のお祝いの中で、一番にぎやかにあなたをハグして祝ったのは、2人のチームメイト、ペペ・レイナとビクトル・バルデスでした。このことについて何かありますか?
A:本当にいいものだね。僕たちGKのポジションは、一番快適だというものじゃない。ただ1人しかプレイできなくて、試合中に交代もない。僕に良くしてくれることを賞賛しなければ。ミステルがレイナやバルデスに出場時間を与えることは躊躇わないだろうから。誰でもプレイできるんだ。
Q:もしあなたが怪我をしたら恐ろしいことだ(ポジションを奪われて)、と考えたりはしませんか?
A:なんだって!ペペかバルデスかって? まったく逆だよ。GKのポジションについては、もしスペイン人なら、僕がプレイできなくても負担にも問題にもならないだろう。3人ともが、若い人たちにとってのGKという意味で関係がある。僕たちはバルサ、リバプール、マドリーのGKのレギュラーGKについて話しているんだよ。でもそれ以上に…パロップとディエゴ・ロペスは僕たちと一緒にやったし、デ・ヘアがU-21にいて、グアイタ、モヤ…イタリア代表にはデ・サンクティスとブッフォンがいる。でもここには…。
Q:共存することについて、あなたの控えとなる人たちにはどんなことを伝えているのですか?
A:僕たちはすごく親しく一緒にいて、仲間意識が強い…ミステルはいつでも、苦しい側にいる人たちが僕たちを真の王者にするのだと言っている。ここには23人の選手達がいる。普段ならそれぞれのクラブでレギュラーなのに、何人かは代表に来るとプレイできない。いつもはプレイできない12人にとっては、辛く厳しいことだ。ビクトルとペペも同じことだよ。
Q:セルヒオ・ラモスのペナルティ(例のパネンカ)を見たときに、あなたの頭をよぎったのは?
A:入ったのを見たら、脱帽だね。ほっとしたよ。セルヒオにとっても他の皆にとってもね。シャビ(アロンソ)が失敗したのを見て、皆すごく疑問がわいただろう。でも、ほんの1ヶ月半前の経験に学んだら(バイエルン戦)、それを克服しようとするだろうし、イニエスタが決めて、ピケが決めて、セルヒオが決めるのを見たら、自信が得られたことだろう。対処することが重要だ。パネンカで蹴ろうとなんだろうとね。
Q:ペナルティまでいって勝つことについてはどうですか? 代表GKコーチのオチョトレナは、GKはPK戦をやるのは嫌なものだと言っていますが?
A:もしできるなら、良いのはああいう大変な事態を避けることだね。ペナルティはいいよ、でも結局は些細なことが決定的になるし、コントロールできない面が多すぎる。ああいうのはない方がいいね、実際。
Q:ポルトガル戦では、なぜアンダーサポーターと手のバンデージをはずしたのですか?
A:だって、体が締め付けられすぎてたから! もっと自由な、リラックスした感じの方が好きだよ。
Q:最後にあなたを相手にゴールを決めたのは誰か覚えていますか? グループリーグは除きます。
A:ドイツの…2006年…ジダンだね。長い時間がたったな。面白い事実だけど、これはみんなのものだね。ものすごいことだよ。でも僕たちは、よく守ることと、チャンスがあればそれを生かすことをモットーにしている。確かにね。そうやって行くつもりだよ。
Q:元フランス代表のビセンテ・リザラズが言っていました。「スペインは、セックス抜きの愛にあふれた代表だ」と。
A:(おおっぴらに笑って)僕たちには本当に大きな欠員がいたんだよ。プジ(プジョル)とグアヘ(ビジャ)は不可欠な存在だ。でもミステルは、皆をすごくうまく組み合わせてフィットさせようとしてきた。2人がいなかったのは人として寂しかったけど、でもピッチでは、僕たちは彼らがいなくてもうまくやる方法を理解したんだ。
Q:チームの中でとても良いと話しているんですね。
A:すごくね! 誰のことを話しているか気をつけてよ。カルレス・プジョル、バルセロナのカピタンだ。そしてダビド・ビジャ、ワールドカップの得点王だよ。彼らは個々にいない、いいよ、彼らが試合を見に来てくれる、もちろんだ、でも彼らは当然の方法でここのことすべてに参加する人物なんだ。EUROの予選でグアヘが何点入れたか知っているかい? それにプジがチームにどんなものを与えられるか言おうか・・・プジはなくてはならない存在だよ。
Q:ラ・ポラ(代表内でやる大会のサッカーくじのことだと思う。ずっとプジョルがオーガナイズしていたらしい)を仕切る人がいなかったですね!
A:だからブシ(ブスケツ)が進み出て、その責任を果たしたんだ。彼らがいなくて僕たちは寂しがっているけど、彼らがいないこのグループに活力を与えてくれる人たちのことがすごく嬉しい。2人の重要な選手を欠いて戦い続けていく上では、いい兆候だと思うよ。
Q:そういった些細なことで、この集団の成長がわかるのですね。
A:スペインの選手達は、世界レベルでクオリティの急な上昇を見せてきている。それを認めないのはおかしいと思うよ。そう、確かにメッシとクリスチアーノは本当に素晴らしい。でもスペイン人選手達もそのレベルにあるんだ。
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