僕の郵便局のキャッシュカードの暗証番号は、ばあちゃんの誕生日。
限定シングルでリリースした「冬」。
もうずっと前のことだけど、ばあちゃんが亡くなった時に作った唄です。
連絡をもらって、出掛ける前にシャワーを浴びながら、声を出して大泣きしたな。
冷たくなったばあちゃんは、とても可愛くて、本当の少女に戻ったみたいだった。涙がいっぱい零れたんだな。
人生には悲しい思い出がたくさんあるな。
でも、悲しいことがあるたびに唄が生まれる。
冬になると思い出す。
それもまた、僕の人生に刺さる楔なんだ。
二番のAめろの順序が、本当は逆なんだな。間違えて歌ってしまったんだな。
ばあちゃんの最後の方は、女学校のハイカラ娘に戻ってしまっていたからさ。可愛い女学生に戻って、またじいちゃんに巡り合って、恋をしているといいなぁ。
あっ、僕の郵便局のキャッシュカードの暗証番号がばあちゃんの誕生日だってことは、内緒だよ。
まぁ、お金は入っていないけどね。