カカは帰ってこない。僕は待っている。
スクールバスが着いて、子供が三人降りて来た。
その中の一人が、雪月花廊の玄関前で待つ僕の方へ。
こんにちはと挨拶をし、僕の目の前に来た時に尋ねてみる。
「一番下の子?」
うん。と子供は頷く。
「何年生?」
二年生。
なるほど、なるほど。僕の記憶の中、一番下の子は、カカに抱っこされた赤ちゃんだった。6年前、この子は2歳。
遊ぶ?と聞くと、遊ぶという。
何して遊ぶ?と聞くと、野球という。
じゃあ野球をしようと言うと、グローブを持って来た。
二人でグローブを持って、雪月花廊の前にある大きな校庭へ。
キャッチボールをしていると、近所の姉弟がやってきて野球に混ざった。総勢四人の野球大会。
カカを待つ時間。僕は子供達に遊んでもらって過ごした。