今回の僕は違う。すごいのだ。
カカに言った。僕は言った。
「晩ご飯、つけてください」
晩ご飯をつけてくださいとはどういう意味か?
それは、晩ご飯をつけてくださいという意味だ。わかるかな?
前回は、1円も払えなかった僕が、今回は、すごい、という意味だよ。
さらに、僕は言う。
「明日、ルスツ豚丼を食べます」
なんということだ。明日のご飯まで。注文している僕なのである。雪月花廊名物ルスツ豚丼。
なんということだ。凄すぎる。
カカを待っている間、郵便局へ行って、お金をおろして来た。ははは。
つまり、あれだよ?わかるかな?
今日は一泊二食付きだよ。わかるかな?ブルジョワだよ。ブルジョワしんぐくん!降臨!こーりん!
長いこと旅人をやっているつもりだが、こんなことは今までにない。一度たりともない・・・憧れの一泊二食付き。ブルジョワジーの象徴。一泊二食付き。
キャンプ500円。
晩ご飯1000円。
ルスツ豚丼800円。
お風呂。キャンプの人は200円。
チーン。一泊二食付き、トトの手作りお風呂付き。しめて、2500円!
雪月花廊、激安です。ちなみに、ライダーハウスは一泊800円でお風呂付き。
ちなみに、ゲストハウスは個室が3000円、シェアハウスが2000円。こちらも激安です。
晩ご飯は7時頃。
団欒部屋へ行くと、台所でカカと娘のフー子ちゃんが準備をしているのが見える。
僕の分、あとからやって来たサイドカーくんの分、カカと三人の子供たちの分、6セットのお箸と小皿が一つのテーブルに載っている。
すごい。みんなで食卓を囲むのだ。
カカが言う。
「今日はキムチ鍋。締めにラーメンがあるからね」
素敵た夜です。
トトがいた頃には参加出来なかった、素敵な夜が、ここにあります。
涙がちょちょぎれるのです。ははは。