ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

さらば、北の大地。

2016-10-02 18:21:33 | Weblog


あと20分もしたら、船は動き出す。

船に乗った瞬間に、僕の足は北の大地から離れた。

お別れだ。

ひと月なんて、あっという間だ。

当たり前だ。ひと月なんて、あっという間だ。

瞬きをする間に通り過ぎるのが、ひと月というものだ。

嘘みたいなひと月だった。

実際、嘘だったのかもしれない。

夢のようなひと月だった。

実際、夢だったのかもしれない。


僕は、全部の瞬間、幸せだったんだよ。

信じられるかい?

僕は、少し、信じられない。


たくさんの人に出会えた。

すべての人に、ありがとうを伝えたい。

僕は幸運な旅人だ。

たくさんの人が、僕の旅を見守ってくれた。

僕の旅を見守ってくれたすべての人に、ありがとうを伝えたい。

僕が幸運な旅人でいられたのは、きっと、みんなの祈りのおかげだ。

今回は会えなかった人に、「またいつかね」と伝えたい。

きっといつか・・・会える。

もう会えなくなってしまった大切な人に、「ありがとう」と、伝えたい。

心の中で何百回も、ありがとうを唱える。


僕の大切な場所。

僕の大切な空と風。

僕の大切な道。

僕の大切なアイスクリーム。


「またね」と、僕は手を振る。


北の大地は答えない。


北の大地の向こう側に、たくさんの笑顔と優しさが見える。

どうもありがとう。

こんな僕を、優しく包み込んでくれてありがとう。

感謝します。

さらば、北の大地。
さらば、北の大地の人。

ははは。大袈裟かな?

ははは。大袈裟だね。

でも、僕は、本当に、毎日、そんな風に思いながら、過ごしていたんだよ。

もしかしたら、それが僕の「成長」なのかもしれない。


さぁ、船が動き出した。

出航だ。


みんな、どうもありがとう。

乗船したよ。

2016-10-02 18:17:26 | Weblog


乗船完了しました。

寝るスペース、狭いです。

コジキ部屋です。最安ルームです。

隣がいたら危ないです。

寝返り厳禁です。

チューします。

知らないオヤジとチューは嫌です。

チューが怖くて、今夜は寝られません。

空いてるから、隣はいない模様です。

良かったです。

寝られそうです。




さらばプー助!

2016-10-02 15:57:09 | Weblog


プー助の体をずっと撫でていて、どんどん毛が抜けていって、その毛をプー助の背中あたりに集めておいて、その毛がたまったところで、頭の方へ持って行って、モヒカンにして、ベッカムプー助にしようと思ってやっていた。

そしたら、背中はいいくせに、頭は嫌みたいで、ブルブルブルってされて、せっかく集めたプー助の毛が、全部吹っ飛んだ。

ショックだよ、プー助。
せっかくベッカムにして写真を撮ってあげようと思ったのに。ブログに載せようと思ったのに。

さらばだ、プー助。

また来るぜ!


草原の丘から。

2016-10-02 08:19:58 | Weblog


草原の丘から、戻る。

お父さんとお母さん、来た頃じゃないかな?と戻る。

なんにしても、家主不在の中、鎖を乗り越えて勝手に敷地に入り込んでいる僕である。勝手に敷地の奥深くの、草原の丘で時間を占拠していた僕である。不法侵入である。逮捕されるのである。

母屋の方へ向かうと、遠くにお父さんとお母さんがいるのが見える。

「あっ、やべぇ、もう来てた」
「あっ、やべぇ、不法侵入、バレた」

向こうが僕に気づく。

僕は手を振りながら近づいていく。

「埼玉から来たんですか?遠くからどうもありがとねぇ」

と、お父さん。

なぜかというと、鎖で閉じられていた入口にバイクが停めてある。

ペコリと頭を下げて、不法侵入の件について謝罪する。逮捕されるとまずいので。

お母さんが僕の顔を見て言う。

「あら」

そう、僕です僕です、と僕は言う。

お父さんもお母さんも、思い出してくれた。

「おぉぉ、よく来たよく来た。おぉぉ、休んでいけ休んでいけ、ゆっくり休んでいけ」

となる。再会である。


夢の館。

2016-10-02 08:05:27 | Weblog


「あー、嬉しいなぁ」

そうつぶやいていた。

「あー、嬉しいなぁ」

と、100回くらい。

天馬街道。

天馬街道を走りながら、「あー嬉しいなぁ」と心の底から言葉が出てきてしまう。

「逢いたい人に会う旅」である。

「行きたい場所に行く旅」である。

行きたい場所には相当な確率で行けるが、逢いたい人に会える確率は、僕が思うに、それほど高くない。

旅の途中というのは、ほぼワンチャンスである。略すと「ワンチャン」である。

ワンチャンで会える確率は低い。今日は不在だからまた明日来よう!というわけにはいかない。今日会えなければ、来年か再来年か、いつになるのか。という具合なのである。

だからこそ、ワンチャンだからこそ、会えた時の喜びは大きい。

そして、数年ぶりに訪れた「ただの客」の僕のことを、何百人何千人という中の「ただの一人で」の僕のことを、覚えていてもらえたりすると、笑顔で迎えてもらえたりすると、その喜びは、天馬の頂をも超えるほどになるのである。

これは、「夢の館」の話。

プー助も元気。

2016-10-02 07:58:25 | Weblog


プー助が迎えてくれた。
ぐいぐいと、迫ってくる。
プー助の顔をぐいぐいと制する。

「プー助、よだれが付くから、来んなよ」

ぐい。

「来んなよ」

ぐい。

「来んなよ」

ぐい。

プー助は向こうを向いてふて寝する。

プー助の背中を撫でる。

プー助起き上がる。

ぐいぐいと顔を近づけてくる。

「来んなよ」

ぐい。

「来んなよ」

ぐい。

「来なくていいんだよ」

ぐい。

100回くらい、そんなことを繰り返すのである。

プー助、可愛すぎる。

グッドモーニング苫小牧。

2016-10-02 07:43:54 | Weblog


昨夜は毛ガニとウニの歓待。
一ヶ月ぶりの再会。
一ヶ月ぶりの苫小牧島田家。
けんちゃんとめぐちゃんち。

毛ガニを丸一匹一人で食べると、お腹がいっぱいになるんだね。

「毛ガニなんて、食べるのが面倒だし、面倒な割には身が少ないような気がするし、毛ガニを食べる人の気がしれない」

と、カニ素人丸出しだった僕に、蟹の王様「毛ガニ」の美味しさを教えてくれたのは、7年前の島田家の人である。

身の味の濃さ、味噌の旨さ、食べ方のコツ等々、毛ガニを僕に振舞いながら指導してくれた。

今では、毛ガニを見ると「ドキっ」とする。

「蟹の王様や!」

三人で毛ガニを黙々と食べる。うず高く積まれる毛ガニの殻の山。
お腹がいっぱいになったところへ、エゾバフンウニ。

黄金のエゾバフンウニ。

「しんぐ、全部食べていいよ」

とか、最早、意味不明なことを言うのである。

ははは。嬉しい。遠慮なく全部頂く。だって、美味しいから。だって、美味しすぎるから。だって、ウニは高価すぎて、見ると僕が食べるには、密漁をする以外に方法はないから。

幸せな夜なのです。

島田家の新居の、100坪はあろうかという広い庭のデッキに腰を掛けて、ブログを書いている朝なのである。

今日も天気がいい。

グッドモーニング苫小牧。

タラバ?ズワイ?花咲?
いえいえ、やはり、王様は・・・毛ガニなんです。




時間よ、止まれ。

2016-10-01 09:58:11 | Weblog


草原の丘に置いてある、お父さん自作の椅子である。

浜辺で流木を集めてきて、乾燥させて、作る。可愛さのセンスがハンパない。

この椅子をちょっと拝借。腰を下ろす。

草原。山並み。木々。空。太陽。風。雲。

ここには、全部がある。

涙が零れてしまいそうだ。

ここには、全部がある。

お父さんとお母さんを待っているのに、一時間待ちなのに、「時間よ、止まれ」と願ってしまう。

目を閉じて・・・

涙が・・・ポロリ

時間よ・・・止まれ


草原の丘。

2016-10-01 09:55:28 | Weblog


草原の丘。お父さんのネーミングである。

草原の中央に、ちょこんと丘がある。

この丘は、お父さんが本を読むための場所である。

かつて、こんな素敵な場所を見たことはない。

こんな洒落た場所を見たことはない。

ダイナミック過ぎるだろ?

僕は、勝手に、草原の丘へ向かう。


一時間待ち。

2016-10-01 09:48:11 | Weblog


ここが、最後の場所である。

なぜ最後なのかというた、不便すぎて来ようがない。

広尾町豊似。

夢の館。

ここのお父さんとお母さんが、僕が会いたい人。
会えるものなら、絶対に会いたい。

夢の館。ネーミングはともかく、僕が北海道で一番好きな場所が、ここだ。

営業中!の看板に歓喜したものの、入り口に鎖がかかっている。

営業開始は10時半になっている。
今は9時半。一時間待ち。

待つ。

何もない、ここで待つ。

ほんとに何もない、ここで待つ。

もしかしたら、襟裳よりも何もないかもしれない。
いや、襟裳はほんとに何もないから、襟裳よりは何かあるのかもしれないが。何もない。

帯広の豚丼のとんたに、人々は2時間も並ぶという。
都会では、ポップコーンやらクレープやらパンケーキやらドーナツに何時間も待つという。

ならば、僕がここで一時間待てないわけはない。

とりたえず、勝手に中へ入り込み、僕のお気に入りの場所へ。

そこで、僕は待つ。


誰も行かないところ。

2016-10-01 09:43:42 | Weblog


中川一郎記念館。
初代農林水産大臣。
中川昭一のお父さん。
今は昭一の妻が地盤を継いで、夜の町でチューをしたりしている。
十勝はかつて中川王国と呼ばれた。

ちょこっと寄ってみただけだよ。

中川一郎があと10年長く生きていたら、北海道は変わっていた。

と、管理のおじちゃんが言っていたよ。


グッドモーニングナウマン。

2016-10-01 08:23:52 | Weblog


旅人らしく、最後はひとりぼっちのキャンプを選んだ。旅人らしく。

旅人らしく、ゆうべは寒かった。震えていると、旅人感が増す。

あまりに寒く、驚いた。

着られるものを全部着た。

でも、ちょっと不思議だった。

こんなに寒いのはおかしい。

どうも、体が冷え切っていたようだ。

ご飯を食べて、お風呂に入ったら、全然寒くなかった。普通の夜だった。

薄着で寝た。

グッドイブニングを書かずに寝た。

もしかしたらね、限界だったのかもしれない。

書きたいことは山ほどもあったのに。

今日が最後。

走るのは最後。

苫小牧の島田家を目指します。寄り道をしながら。

まぁまぁの距離です。

まぁまぁの距離は、寄り道によって、すごい距離に変わることでしょう。

一瞬一瞬。輝きを受け止めながら。忘れることのないように。走る。

何気ない景色が、僕の宝物だ。

何気ない景色が、僕の絶景だ。