先月に引き続き今月19日(日曜日)に三田市永沢寺にいきました。今回は女房の姉夫婦が一緒で、花菖蒲園を訪ねました。
往きは先月の学習効果で、問題なく行き着きましたが、帰りは一つ早めの交差点を右折(西進)してしまい、篠山のR176(デカンショ街道)に出てしまいました。仕方ないのでそのまま南下して社に出、R175に乗り換えて帰宅しました。
今月で高速道路の上限2000円制限が終了することもあってか、往きの六甲北有料道路では神戸北ICから、フルーツ・フラワーパークや神戸三田プレミアムアウトレットへの降り口の大沢(OZO)ICまでが大渋滞でした。
花菖蒲園も御多分に漏れず、多くの人が訪れていました。先月以上に駐車場は一杯だったし、大型観光バスが4台も着けていました。
花菖蒲園では、色とりどりの花が見事な姿を誇っていました。
花菖蒲を観て歩きながらのお喋りで、花菖蒲、あやめ、杜若(かきつばた)はどう違うのだろうかということが話題になりました。
そこで、この3種類のアヤメ科の花の見分け方を整理しました。花を前にした時に、このとおりの判断はなかなか難しいとは思いますが。....
咢(がく)と花冠(かかん:花びら)が同じように見える場合は、一纏めにして花被(かひ)ということが多い。
花被を萼と花冠で区別する場合は、萼を外花被、花冠を内花被という。また、外花被、内花被のひとつひとつを、それぞれ外花被片、内花被片という。
江戸時代から、愛好家によって野花菖蒲の品種改良が繰り返され、現在の花菖蒲になってきたものです。
杜若は水田や湿地でよく生育しますが、花菖蒲に湿地は不適当です。にも拘らず花菖蒲園で花壇に水を湛えているのには、三つの理由があるようです。
①園の景観上の美しさのため
②花時だけ水を湛えることにより、連作障害を引き起こす物質を流す
③草丈をより伸長させる
開花期以外の季節は畑状態で栽培しています。年中水漬け栽培すると生育が悪く、根が腐りやすくなります。
賑やかに花菖蒲を観て回っていると、花菖蒲以外の梅雨の風物詩を二つ観ることができました。
「この花、綺麗だけど何なの?」
「葉っぱは紫陽花だけど....?」
「紫陽花の花はペッタンコで、こんなラッパみたいじゃないし...?」
「木だってこんなに丈が高いし...」
などととても不思議なものを観たような会話。
『紫陽花?』はほぼ正解。紫陽花と同じユキノシタ科の『空木』(うつぎ:別名「卯の花」)の仲間で、スイカズラ科の『箱根空木』(はこねうつぎ:別名「紅空木」)です。
5月~6月に漏斗状の白い花をつけ、白い花が次第に赤へと変化します。
日本各地の海岸近くに自生する落葉木ですが、庭園樹として植栽されることも多く、その丈は4m近くまで達するものがあります。
名前に“箱根”が付いていますが、箱根には僅かしか自生していないようです。
箱根空木でワイワイ言っている時に、傍の池の上に張り出した木の枝やフキの葉に、握り拳二個分ほどの大きさの白いものを見つけました。
「あれは何だ。」というと、
「何、あれ?」
「蟷螂のたまご?」
「いや、蟷螂のはもっと小さい。」
などと、またぞろ賑やかなお喋りがはじまりました。そんなとき、だれかが、
「前にテレビでみたことがある。木登りガエルのたまごだ。」
“ピンポーン”大正解です。モリアオガエルのたまごです。
梅雨の時期は、豊かな自然の指標とされるモリアオガエルの産卵シーズンです。
モリアオガエルは日本固有種で、本州のほぼ全域と佐渡島に広く生息していますが、中でも山口県美祢市の秋吉台地域は本州最西端の生息地として知られています。兵庫県内では、加西市、西脇市、美方郡などが有名です。
多くの市・町が天然記念物に指定しています。
普段は森林にいますが、4~7月に水辺に集まって、水辺の木の枝などに泡状の卵塊を産み付けます。
おたまじゃくしになり、雨で卵塊が溶けると、おたまじゃくしは水中に落下します。この池などに生息するイモリは、落下してくるおたまじゃくしを捕食するので、モリアオガエルが増え過ぎることはありません。