私は8歳の頃から、定期購読していた雑誌に掲載されているクロスワードパズルを解くのが楽しみでした。以来今日までクロスワードには目がありません。
そこに、10年位前からナンバープレースが加わりました。
どちらのパズルも、図示された問題に対して答えを徐々に書き込むことによって、最終的な解答を行う形式であることが共通しています。
クロスワードパズル(単に「クロスワード」とも言う。)は、「タテのカギ」・「ヨコのカギ」と呼ばれる文章によるヒントを元に、「カギ」に振られた番号のマスをスタート点として、タテ或いはヨコ方向に決められた数のマスに単語、熟語、慣用句、人名、地名などの言葉を当てはめて、全ての白マスを埋めるパズルで、語彙力、知識量が問われます。
主に左脳をつかうのだと思います。
ナンバープレース(単に「ナンプレ」或いは「数独」とも言う。)はフランスの日刊紙 Le Siecle が1892年に、2桁の数字を使用する同様のパズルを掲載したことに始まると云われていますが、このパズルは第一次世界大戦前後に姿を消しています。
現在のものは、アメリカ人建築家ハワード・ガーンズ(Howard Garns)が考案したものと云われています。これは18世紀にスイスの数学者レオンハルト・オイラーが考案した「ラテン方陣」或いは「オイラー方陣」と呼ばれるものに、3×3のブロックという新たな制限を付け加え、パズルとして『Number Place』の名称で、1979年にニューヨークのデル・マガジン社から出版されたことに始まります。
NINTENDO DS 用ソフト『SUDOKU 数独』が2006年3月に発売されて以来、『数独』の呼び名が一般化したようです。『数独』という名称は、パズル雑誌を出版する株式会社ニコリの登録商標です。
ルールはシンプルですが、解き筋はロジカルでありながら面全体の視認力が必要とされ、順番、手順といった決まりがありませんので、論理的思考の左脳と直感的判断の右脳の両方をつかうことが必要だと思います。
同じ書き込みパズル(㈱ニコリでは「ペンシル・パズル」と呼ぶ)にスケルトンや漢クロがあります。
これらのパズルを得意とする人の中には、数字を見ただけで『数学か?』と拒絶反応が先行して、解き方の説明すら読む気になれないという人もいるようです。
ナンプレでの数字は、数学でもなんでもない只の記号です。いろいろな記号がありますが、数字が最も視認性が高いので、使われています。このことを、先ずはしっかり頭に叩き込み、数字アレルギーを克服してナンバープレースを楽しんでいただきたいと思います。
【ルール】
(1) 空いているマスに、1から9までの数字のどれかを入れます。
(2) タテ列(9列あります)、ヨコ行(9行あります)、太線で囲まれた3×3のブロック(それぞれ9マスあるブロックが9つあります)のどれにも1から9までの数字が一つずつ入ります。
【解き方】
何か一つの数字に注目して、それがどこに入るのかについて考えていきます。
(正に右脳的、とても曖昧ですよね。)
上に掲げた課題は、2009年12月12日(土)の『朝日新聞 be』に掲載されたもので、難易度は「★★★★☆」としてあります。