《2009今年の干支/己丑(つちのと・うし)》
今年は「うし年」です。「丑」であって「牛」ではありませんが、動物十二支が定着しているためか、巷には牛(うし)のイメージが氾濫し、「牛年」といっています。
干支(えと)は己丑(きちゅう、つちのとうし)です。
干支(かんし、えと)は、中国の陰陽五行思想(おんみょうごぎょうしそう)に基づいており、十干と十二支を“陰と陰”、“陽と陽”で組み合わせた、60組を一周する周期の暦です。“陰と陽”の組み合わせが無いので、「10×12=120」ではなく、半分の60組になります。六十干支(ろくじっかんし)といいます。
十干は次の10種類です。
甲(こう、きのえ) <木の兄>
乙(いつ、きのと)<木の弟>
丙(へい、ひのえ)<火の兄>
丁(てい、ひのと)<火の弟>
戊(ぼ、つちのえ)<土の兄>
己(き、つちのと)<土の弟>
庚(こう、かのえ)<金の兄>
辛(しん、かのと)<金の弟>
壬(じん、みずのえ)<水の兄>
癸(き、みずのと)<水の弟>
十二支は次の12種類です。
子(し、ね)
丑(ちゅう、うし)
寅(いん、とら)
卯(ぼう、う)
辰(しん、たつ)
巳(し、み)
午(ご、うま)
未(び、ひつじ)
申(しん、さる)
酉(ゆう、とり)
戌(じゅつ、いぬ)
亥(がい、い)
十干十二支の組み合わせ順は次の通り。
西暦年を60で割って29が余る年が己丑の年となります。
己(き つちのと)は、陰陽五行説では土性の陰に割り当てられており、ここから日本では「つちのと」(土の弟)といいます。
己の字は三本の平行線を形取ったもので、そこから、条理が整然としている状態を意味します。十干では、植物が充分生長し形が整然としている状態として、6番目にあてられています。
『漢書』律暦志によると「丑」は「紐」(ちゅう:「ひも」「からむ」の意味)で、芽が種子の中に生じてまだ伸びることができない状態を表しているとされています。また、指をかぎ型に曲げて糸を撚ったり編んだりする象形ともされています。
「恵方(えほう)」は十干で決まります。恵方は南南東と南の間つまり北東微北、或いは北北東微南になります。恵方には、その年の福徳を司る神、歳徳神(としとくじん)が降臨し、立春から節分までの一年間、“諸事に大吉”とされる方位です。