白雲去来

蜷川正大の日々是口実

十五夜お月さん。

2024-09-18 16:56:14 | 日記

9月17日(火)晴れ。中秋節。

今日は、中秋節、15夜である。一説によると、日本では月餅は一年中売っているが、中国ではこの日にしか店頭に並ばないらしい。ちょっと雲が出ていて満月とはいかなかったが、時折、雲の間から顔を出すお月さんを見ながら、頂き物の月餅を食した。年々、季節感が無くなって行くが、こういう習慣はいいなぁー。

有名な童謡に「十五夜お月さん」がある。いつ頃習ったのかは覚えていないが、今でも諳んじている。なんとなく歌っていたが、野口雨情作詞、本居長世作曲のその歌は、随分と寂しい歌だ。

「十五夜お月さん」。十五夜お月さん ごきげんさん 婆やは  お暇(いとま)とりました。十五夜お月さん 妹は 田舎へ貰(も)られてゆきました。十五夜お月さん  母(かか)さんに  も一度わたしは  あいたいな。

中国の漢詩にも、中秋節を読んだものは多いが、やはり寂しく感じるものが多い。私の好きなのは蘇軾の「中秋月」。

暮雲収盡溢清寒 日暮れ時、雲はすっかり無くなり、心地よい涼風が吹いている。
銀漢無聲轉玉盤 銀河には音も無く玉の盆のような月があらわれた。
此生此夜不長好 こんな楽しい人生、楽しい夜、しかし永遠に続くものでは無い。
明月明年何處看 この名月を、来年は、どこで見ているだろう。

いわゆる「日中戦争」の発端となっのが盧溝橋事件。その橋のたもとには清の時代の第六代皇帝の乾隆帝の筆と伝えられる「盧溝暁月」の石碑がある。皇帝がここで月を見たということから、現在も中秋の名月の夜には月見に多くの市民が訪れるそうだ。北京には一度訪れたことがあるが、残念ながら盧溝橋には行かずじまいだった。次に行くことがあれば、是非訪れてみたいと思っている。

 

 

 


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逆走老人が同じ歳だった。

2024-09-16 13:23:29 | 日記

9月13日(金)晴れ。

朝の六時、トイレに起きた時にクーラーを止めた。九時過ぎに部屋の空気を入れ替えようと窓を全開にして、換気扇を回したり空気清浄機のスイッチを入れたりして、2時間ほど我慢して11時。部屋の温度計をみたら、何と33度まで上がっていた。慌ててクーラーを入れた。お年寄りが熱中症で倒れるのが良く分かる。

年寄りと言えば、夕食時に家族でテレビを見ていると、よく話題に上るのが、高速道路の「逆走」の話題。私も以前、伊勢原にお墓参りに行く途中の東名高速で、路肩を自転車で逆走している爺さんとすれ違い、唖然としたことがあった。昨夜もニュースで、高速道路を逆走している車の映像が流れた。アナウンサーが、「お年寄りの運転している車が、高速道路を逆走」と言ったので、思わず「しょうがねぇなぁ―、爺さん呆けているのか」と言ったら、その逆走爺さん、何と私と同じ歳だった。家族は爆笑。ムッとした。

今月号の『実話ナックルズ』の特集が「その時時代が変わったーテロの研究」。先輩で民族派学生運動出身の犬塚博英氏、元楯の会の村田春樹氏と私が、山口二矢、野村秋介、三島由紀夫といった諸烈士について語っている。犬塚先輩は昭和23年、村田氏と私は同じ歳の昭和26年の早生まれ。「新右翼」などと一括りで語られることがあるが、あるマスコミ人曰く「新右翼も皆さん70代ですね」。

暑すぎて出かけずにいた。夜は、酔狂亭にて独酌。


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独り異郷に在って異客と為る、か。

2024-09-11 12:05:34 | 日記

9月9日(月)晴れ。重陽、菊の節句

その昔、北海道に出張中のこと。野村先生の句集『銀河蒼茫』と、岩波の『唐詩選』(上・中・下、前野直彬注釈)を座右の書として傍に置き、励まされた。その『唐詩選』の中に、重陽の事を詠んだ詩が多く、どれも胸を打つ。ご存知の方も多いだろうが、この重陽の節句は中国の文化である。奇数が縁起の良いと思われている中国で、九が重なるから、重陽。中国では、この日、茱萸(ぐみの実)を袋に入れて丘や山に登ったり、菊の香を移した菊酒を飲んだりして邪気を払い、長寿を願うという習慣があったそうだ。

ご皇室では、陛下やご皇族が紫宸殿に集り、詩を詠んだり菊花酒を飲み穢れを祓い長寿を願った。中国では、菊は不老長寿の薬としての信仰があり、観賞用としてよりも先に、薬用として用いられていた。漢詩の中でも、陶淵明や杜甫などに、この重陽の日の習慣である「登高」を詠んだ詩が多い。その中でも、私が好きなのは、王維の、「九月九日憶山東兄弟」(九月九日山東の兄弟を憶う)という詩。

独在異郷為異客 (独り異郷に在って 異客と為り)

毎逢佳節倍思親  (佳節に逢ふ毎(ごと)に 倍(ますま)す親(しん)を思ふ)

遥知兄弟登高処 (遙かに知る兄弟 高きに登る処)

遍挿茱萸少一人偏 ((あまね)く茱萸(しゅゆ)を插(さ)して 一人を少(か)くを)

 かつて私も望郷の思いに駆られながら読んでいたこの漢詩が忘れられない。もし、無人島に流されて、本を持つことを許されたならば、野村先生の『銀河蒼茫』と『唐詩選』の二冊に尽きる。

今日の重陽の節句とは関係がないが、野村先生の『銀河蒼茫』にも菊を詠んだ句が多い。特に「三上卓先生死去の報に接す」として詠んだものが、

不覚なる涙が菊に散りにけり
白菊の白が溢れて とどまらぬ

夜は、ナスのかば焼き、冷奴、カツオの刺身。久しぶりに冷酒に菊の花びらを浮かべて飲んでみるか。「草の戸や日暮れてくれし菊の酒」とは芭蕉の句である。我が酔狂亭にて月下独酌。


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私が選んだ昭和の10曲。

2024-09-08 12:45:55 | 日記

9月6日(金)晴れ。

若い人は知らないだろうが、そろばんを駆使して司会やお笑いで活躍し、「おそ松くん」のイヤミのモデルとなったのがトニー谷。数々の流行語を作ったが、有名なのが「トニー谷しゃべる言葉はサイ残暑」。部屋の空気を入れ替えようと、一時間ほどクーラーを切ったら、朝九時なのに室温は31度。たまらんなぁ―。歳のせいか、クーラーのスイッチを入れるたびに「贅沢だなぁー」という罪悪感がよぎる。

朝食は、エビたっぷりのチャーハンにウェイパーを使った卵スープ。昼は、軽井沢のお土産の「ジャム」でトースト一枚。夜は、キュウリのナムル、チヂミ、キャベツと豚肉のみそ炒め、鶏肉の塩焼き。お供は、ドライビールのロング缶一本の後に「明るい農村」。酔狂亭にて独酌。

産経新聞で、「読者2000人が選んだ昭和の名曲」という特集をしている。私が思いつくままに選んだ昭和の10曲は、順不同で、高校三年生、修学旅行(舟木一夫)、美しい十代(三田明)、寒い朝(吉永小百合とマヒナスターズ)、君に会いたい(ジャガーズ)、長い髪の少女、銀色のグラス(ゴールデンカップス)、青い山脈(藤山一郎)、銀座の恋の物語(石原裕次郎・牧村旬子)、赤いハンカチ(石原裕次郎)。私の青春時代はグループ・サウンズの全盛期で、いわゆる和製ポップスというジャンルが流行り、それがロックやR&Bと云った洋楽への入り口となった。

先日も、新聞でジョン・メイオールの訃報を知った。彼や、ジェフベック、エリック・クランプトンなどのギターに痺れていた10代、20代前半の頃が懐かしい。


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馬鹿に付ける薬はない。

2024-09-06 16:40:58 | 日記

9月5日(木)晴れ。

朝食は抜いた。昼は、ナスのかば焼き、ナスと豚肉のオイスターソース炒め、玉ねぎのコンソメスープ。夜は、上海焼きそば、鶏の手羽先のから揚げ、水餃子。お供は、「お疲れ生」の350m.缶を一本の後に「明るい農村」。酔狂亭にて月下独酌。

10月から郵便料金が値上がりする。日本郵政がクロネコヤマトに泣きついたのか、冊子を送るメール便が突然値上がりし、断念せざるを得なくなった。私のように機関誌・紙を送っていた人たちには大打撃である。仕方なくて郵便に変えたが、一通140円。それも100グラムまでしか送れない。従って100グラムに合わせて頁作りをしなければならなくなった。それが来月から40円値上がりし180円となる。普通郵便も84円から110円。2センチまでのスマートレターにしようかと思ったら、これも180円から210円。参ったなぁ―。

民営化になったら、赤字続きで、すぐ値上げ。郵政民営化をやったのはどの馬鹿だ。そうかアイツだった。その馬鹿の息子が総裁選に立候補するらしい。何でも夫婦別姓を公約したとか。馬鹿に付ける薬はないと、昔の人は上手いことを言ったものだ。「親子馬鹿二代」という歌でも作って歌って下さいよサブちゃん。


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