11月7日(土)曇り。
朝は、新鮮な目刺し、納豆、ほうれん草の味噌汁。昼は、サンマーメン。夜は、馴染みになった近所の魚屋のマグロの刺身、イワシの丸干し、レタスの温サラダ。お供は、「黒霧島」。
午後に自宅に荷物が届いた。宛名を見ると私自身だ。?何を買ったのだろう思い当たらないが梱包を解いてみると分厚い本が二冊。何と『戦藻録』上下である。ずっーと読みたいと思っていた本だったので小躍りしたが、はて?注文した覚えはない。こんな粋なことをするのは私の周りには何人もいない。ははーん。やっぱりそうかと思って電話した所ビンゴ。感謝感謝である。
私の読書法は、自宅でじっくりと読む本。電車など移動中に読む本(文庫が多い)。資料としてどうしても手元に置いとかなければならないと買う本。酒の肴として読む本。と区別している。とにかく、まだ読んでいない、読みかけの本が家にある時、何かとても幸福感に包まれる。
『戦藻録』を読み始めた。宇垣纏という人は、戦後さまざま言われている人だが、軍人としての能力は史家に任せるとして、文章がとても上手であり格調高い。
太平洋戦争の開戦から終戦までの全史を書いた戦時日誌としては、陸軍には大本営戦争指導班『機密戦争日誌』(錦正社刊)がある。参謀本部戦争指導班の参謀たちが交代に、三百六十五日休むことなく戦争下の日々を率直に、詳細に記した貴重な記録である。大本営が公表した戦争の情報とは異なる、陸軍内部の戦略・戦術とか考え方があまさず記されている非常に貴重なもので、戦争末期には「もう勝てる見込みは皆無だが、何とか国民に戦争を続けさせる気を起させることが大事だ」とか思いもかけないようなことが記されている。ー中略ーこれに勝るとも劣らないのがわが枕頭の書として本書『戦藻録』があるのである。連合艦隊参謀長として山本五十六大将のよき女房役、火のような闘志とわくが如き智謀をもって知られた、海軍中将の、戦時日誌が本書である。それは単なる日々の記録ではなく、戦争直前の昭和十六年十月十六日から、、終戦の日にみずから特攻機に乗って沖縄の海に突入する直前までの実に三年十カ月に及ぶ第一級の太平洋戦争史料なのである。(半藤利一・「監修の言葉」)
じっくり読むことにする。盟友に感謝である。