十二月三十日(水)曇り。
七時に目が覚めて、怒涛のように家族全員を起こした。朝食は中華粥。といっても冷や飯を、ぬめりをとるために水で洗って、鍋に入れる。そこに買ってあった鶏肉と昆布を入れて、トロトロと炊くだけである。水具合は目分量で、多ければ途中で捨てて、少なければ足す。上手に作るコツは、出来上がる前に、火を止めて、蓋をして二十分ほど置いておく。すると味が馴染んで、美味しくなる。味付けは塩だけだが、薬味に薄切りのネギをごま油と醤油で和えたものを入れて食べる。
食後は、皆にはっぱをかけて、大掃除。今日は、水周りと風呂場。最後に玄関をきれいにして、松飾と正月飾りを飾った。貧乏していても、等しく正月は来る。感謝しなければ。
夕方、事務所に行き、簡単な掃除を済ませた。毎年、この時期に、お世話になっている方から、三浦の「マイルド」という沢庵を頂く。これが美味いのなんのって、これさえあればおかずが要らないほどだ。予約やインターネットで殆ど売れてしまうらしい。この時期の楽しみでもある。
自宅に戻ってからは、今年最後の原稿を入稿した。「実話ドキュメント」の連載原稿である。当初、「貧困と苦学」と言うテーマで書き進めていたが、啄木と函館について調べていたら、これが中々、興味深く、結局、函館について書いてしまった。それでも、入稿できてひと段落。
夜は、自宅の近くの「たつや」というラーメン屋で、町内会の忘年会。オヤジとオバハンたちの集まりで、いつも盛り上がる。しかし、九時からのテレビで「寅さん」を見たかったので、九時前に帰宅。渥美清、大原麗子と主演の二人はすでになく、在りし日の姿を見ていると、笑いの中にも涙が。ご冥福を。
※三浦の沢庵「まいるど」です。