白雲去来

蜷川正大の日々是口実

霜鬢(そうびん)明朝 又一年。嗚呼!

2023-12-31 16:28:15 | 日記

12月31日(日)雨のち晴れ。

昨日は、東京で生活している下の子供が正月休みで家に来る。久しぶりに家族が皆揃って「オアジ」で夕食。仲良しのカメ&アコちゃん夫妻がいて話が弾む。浪人生活をしていても、生きてさえいれば、正月を迎えられる。そんなことだけでありがたいと思い、感謝している。

北海道にいたのはもう40年近くも前のこと。以来、大晦日になると中国の詩人である高適の「除夜作」という漢詩が必ず浮かぶ。       
旅館寒燈獨不眠  旅館の寒燈に独り眠れず
客心何事轉凄然  客心何事ぞ転(うた)た凄然
故郷今夜思千里  故郷今夜 千里に思う
霜鬢明朝又一年  霜鬢(そうびん)明朝 又一年

大晦日の夜に旅館の寒々とした灯りの下、眠らずにいる。旅人の心に、どうしたことだろう…痛ましい気持がこみ上げてくる。この夜、千里離れた故郷のことを思う。明日の朝はもう新しい年だ。この鬢の白髪もまた年を重ねるのだなぁ…。本当に髪の毛は霜のように白くなって、年が明ければ74歳となる。正に、門松は冥土の旅の一里塚。めでたくもあり、めでたくもなし。である。

早々と風呂に入って、六時前に家族そろって夕食。「年越しそば」を食しつつ、珍しく「紅白」を見る。新年が皇国はもとより、皆さんにとりまして佳い年でありますように。一年間本当にお世話になりました。※お世話になっている方から頂いた玄関飾り。日の丸と旭日旗がとてもいい。


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大野伴睦夫妻の銅像。

2023-12-30 12:04:12 | 日記

12月28日(木)晴れ。

自民党の派閥のパーティー券収入不記載、いわゆる裏金問題で、地元事務所などを捜索されたのが岐阜県の参議院議員の大野泰正氏。彼の祖父はかつて自民党の副総裁をつとめた大野伴睦である。私の好きな横浜駅近く、平沼の蕎麦屋「角平」には、大磯の吉田邸に詣でる時にでも寄ったのだろうか、大野伴睦がお店の人たちと写った写真がある。最も、私と一緒に行く若い人たちの殆どが大野伴睦のことを知らない。「猿は木から落ちても猿だが、代議士は選挙に落ちたらただの人」という有名な名言?の方が知られているかもしれない。

随分前のことだが、亡くなられた阿部勉さんと、やはり若くして亡くなった板垣哲雄君と私の三人で岐阜に先輩の花房東洋兄を訪ねた。岐阜の大夢館へは、最近は、名古屋から名鉄の急行で行くのが早いのだが、その時は、なぜか新幹線で岐阜羽島で降りた。駅前には大きな銅像があり、近づいてみるとそれは大野伴睦夫妻の銅像であった。そういえば、私たちが降りた新幹線の岐阜羽島駅は、当時、大野伴睦が無理やり作らせた「政治駅」と騒がれたことを思い出した。

その銅像を見た阿部さんが「けしからんな、夫婦の銅像なんて。哲(板垣のこと)お前、ふんどしだろう。ちょっと登ってふんどしをぶら下げてこい」。その時、私以外は、着物姿だった。板垣君が、ふんどしを持って登りかけた時に、タイミングが悪いことに警官が通りかかった。「あんたたち何してんだ」。すかさず私が、「大野先生を尊敬していますので、ちょっと銅像を磨いて来いと云ったんです」。ちょうど板垣君は手に白い布(ふんどし)を持っている。「気持ちは分かるが、危ないのでやめなさい」。私たちは、おまわりさんに頭を下げて、その場を去った。


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私の「旅飲み」。

2023-12-29 16:44:09 | 日記

12月27日(水)晴れ。

朝は、「五島うどん」に自家製の野菜の天プラを入れた。昼は、リンガーハットで焼きそばに餃子。夜は、ネギチャーシュウ、牛筋煮、中川家の愛情糸こんにゃく、キュウリの糠漬け。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。

年の瀬は浪人の私でも酒の肴に困らない。普段は自分であまり買うことのない明太子や筋子に荒巻。さて今夜は何を肴に一杯やるかと考えると、事務所にいても落ち着かない。盟友が送ってくれた若山牧水の『牧水、酒の歌』(沼津牧水会編)の中に、「酒なしにこのおくりものを食らふこと神に唾はくここちこそすれ」という歌があり、思わずニヤリとする。牧水の歌で、広く人口に膾炙しているものは知っているが、牧水の歩んだ人生と言うものをほとんど知らなかった。そこでネットで買ったのが『若山牧水・流浪する魂の歌』(大岡 信著・中公文庫)。しかしこれが昭和58年の物で全体に焼けていて、それでなくとも文庫で老眼の私には読みにくい。

拡大鏡を使って少しづつ読んでいる。盟友が送ってくれた「牧水」関連の資料の中に『大人の休日倶楽部』という本の12月号に「吉田類さんに聞く」として『牧水は酒飲み詩人の大先輩』という特集記事がある。吉田類さんが旅に出る時に必ず持って行くのが前述の『牧水、酒の歌』の本。酒の歌だけ367首を集めてある。かつて類さんはテレビの特集で牧水の『みなかみ紀行』をたどって歩いたそうだ。その旅のことが『休日倶楽部』に書かれていて、興味深く読んだ。私も「旅飲み」が好きだ、出発前には「出発祝い」、現地に着けば「安着祝い」、当然、知らぬ他国の名物を肴に飲む。旅の目的がほとんど酒になってしまう。来年の二月ごろには、福岡辺りに「旅飲み」に出かけようと思っている。


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盟友の気遣い。

2023-12-28 13:22:07 | 日記

12月26日(火)晴れ。

朝食は、手羽先と大根の煮物、平塚のロースハム。昼は、抜いた。夜は、昔ながらのナポリタン、総菜のクリームコロッケとマカロニサラダ。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。

その昔、盟友のお世話で大分、福岡に遊んだ。大分では「ふぐ」のフルコース、福岡では「アラ」のやはりフルコースという贅沢な旅だった。ちょうど、翌年が上の子供の大学の受験の年と言うこともあって盟友らに無理を言って、学問の神様の天満宮に「合格祈願」のお参りに付き合って貰った。天満宮の本殿に一直線に続く道の初め、石造りの大鳥居を抜けると「心字池」という名の池があり、三つの橋があることを教えてもらった。しかし私には、澱んだ水を湛えた「汚い池」としか思えなかった。それを盟友に話したところ、呆れた顔で、「ここは池の水ではなく、池に架かる三つの橋に意味があり、さだまさしの『飛梅』という歌の中にも描かれていますよ」。と教えてくれた。私は、その『飛梅』の話も歌も知らなかった。

帰宅してから、パソコンでその『飛梅』を聞いてみた。「三つ目の橋で君が、転びそうになった時、初めて君の手に触れた僕の指」。遠い昔、私にもそんな経験があることを思い出した。そして、それらの橋が境内の入り口から順番に、「過去、現在、未来」を表していることを遅まきながら知った。

数日前、その盟友から、ヤマト便のパックが送られて来た。中身を確認したが、雑用に追われ「手が空いたときにゆっくり見よう」と、他の郵便物と一緒にしておいた。11月7日の私のブログは、日向在住の石川重弘参加から送って頂いた宮崎の焼酎「あくがれ」のことを書いた。その焼酎の名は、日向出身の歌人、若山牧水の歌から命名されたものであることを、焼酎の首に巻かれていた『牧水の歌』で知った。「けふもまた こころの鉦(かね)をうち鳴らし うち鳴らしつつあくがれてゆく」。この歌を引用して、さだまさしが作詞作曲したのが『あこがれ』。盟友曰く、「彼がその曲を作ったのは20歳を少し過ぎた頃。その若さでも牧水の歌に触発された彼の才能の深さと、読書量に圧倒される思いです」。

私は、そういったことを忘れずに、さだまさしの歌の歌詞や牧水の資料を送ってくれる彼の「感性の深さ」に脱帽する次第です。※写真は、牧水の色紙と吉田類が「旅の友」として必ず持ち歩くという『牧水酒の歌』。おそらく私のために「牧水記念館」から取り寄せてくれたのだろう。感謝。


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嫌な時世じゃございませんか。

2023-12-27 17:33:26 | 日記

12月25日(月)晴れ。

朝食は、冷食のグラタン、鶏のから揚げ。昼は、「マルちゃんのソース焼きそば」。夜は、鶏の手羽先と大根の煮物、尾島のチャーシュウ、中川家の愛情「結び白滝の煮物」、玉ねぎサラダ。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。

日本はどう―なってんだ。本当かどうかは知らないが、大学卒の初任給は日本よりも韓国の方が高いらしい。15年ほど前までは、韓国へ行くのはほとんどが男性ばかりだったが、今では、女子の方が断然多いとのこと。Kポップとやらの影響らしい。その内に、日本の女の子が韓国に行ってクラブなどで働くようになるのかもしれない。円安のせいで物価の安い国に行っても昔のように「お得感」もない。

世界のGDPのランクも、とうの昔に中国に抜かれて第三位。4位のドイツ、5位のインドに抜かれるのも時間の問題とか。それでいて政治は、御承知の通りに自民党の「裏金問題」で、さて何人が刑事罰を受けるのやら。特権意識の上に胡坐をかいて、金銭感覚、善悪の感覚が麻痺しているとしか思えない。「家業」となっているといっても過言ではない、二世、三世のお坊ちゃん、お嬢ちゃんたちの世襲議員たちに日本の将来を託することが出来るのか。

加えて、ダイハツの車両安全の認証不正問題。資源のない日本が世界と戦うには、まずもって日本人の「信用性」にあると思う。「ものづくり」への信用性が崩れる。ダイハツの車を使用しているのは日本人だけでぱあるまい。こういうことで日本と日本人への信頼と信用が失墜して行く。

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済に関する法が参院本会議で与野党の賛成多数で可決、成立した。 安倍元総理を撃った山上徹也。その一撃があったからこそできた法律であることは何人も否定できまい。テロの有効性と言うものを考えてしまう。暗い年の瀬である。


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