2月26日(月)晴れ。2・26事件の日。
野村先生の句集『銀河蒼茫』に、「二・二六の今年は獄のほそ霙」がある。今日の横浜は、晴天なり。随分と、二・二六事件関係の本を読んだが、『私の昭和史』末松太平、『叛乱』立野信之、『二・二六事件への挽歌』大蔵栄一、の三冊が私は好きだ。その昔、東映で作った『脱出』という映画をもう一度見てみたい。当時の岡田首相が襲撃された官邸から「脱出」する映画だ。DVDになっているか探してみるつもり。
朝食は、昨日の夕食の残りの天ぷらを、煮て卵でとじた「煮天丼」。これが好きだ。汁物は、「ヒガシマル」のうどんスープ。昼は、散歩途中で、「モス」の「エビカツバーガー」。夜は、エビマヨ、ブリの刺身、マカサラ。うーんいつもながら料理に脈略がない。お供は「黒霧島」の特別版の「MERT」。
天気が良いので、午後から愚妻を伴って一時間ほどのウォーキング。当然ながら、大岡川の桜並木は、まだ寒々しいものばかり。弘明寺商店街ですれ違う人にマスクをしている人が少なくなった。以前は、人込みでマスクをしていないと、奇異な目で見られたものだが、現在では、していない人の方が圧倒的だ。この時期、花粉症の私は、時折くしゃみが連続して出る時がある。よってマスクは欠かせない。二年ほど前だったならば、人前で、咳やくしゃみをしようものならば、露骨に嫌な顔をされた。その心配がなくなっただけで安心する。
ふと尾崎放哉の有名な「咳をしても一人」という句を思い出した。この句の解説によれば、「わずか九音の短律の中に、言いようのない孤独感が込められています。この句は放哉の晩年、小豆島に小さな庵を構えていた頃のものです。小さな庵の中で、咳をするも、その音が響くだけ。咳き込む放哉に声を掛けてくれる人は誰もいない。死を前にした放哉の孤独がありありと感じ取れます」。
そういえば、吉村昭が放哉を描いた『海も暮れきる』という本を随分の前に読んだことがある。もう一度読んでみるか。