My Favorite Things

写真、舞台、Jazz、バーボン、星空 等々。
私のお気に入りです。

レ・ミゼラブル 1

2007年07月30日 07時53分16秒 | 観劇

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四季劇場[秋]を出た時に降っていた雨も、帝国劇場に着く頃にはほとんど上がり、陽射しも差してきました。
今回はチケットの兼ね合いもあり、観劇の予定はなかったのですが、運良くチケットを入手することができたため、今日の観劇となりました。
席は、2階席最前列のほぼ中央。 オーケストラピットがある場合の2階席最前列は、薄暗いシーンでピット内の明かりが目に入るために苦手なのですが、今回はシートと手すりの距離があるため気にせず楽しめました。
私にとって、今回が初となるレ・ミゼラブル。
なぜ今まで観ていなかったかというと、今回の公演でもキャスト・スケジュールを見ると一目瞭然です。
あまりにも組み合わせが多過ぎて、どの組み合わせを観てよいのか判断がつかなかったためです。
初見のため、『オペラ座の怪人』と同様に迫力に圧倒されていましたが、それでもだいぶ楽しめました。
舞台中央のターンテーブルの使われ方に感心したものの、全体的に薄暗いライティングは慣れるまで多少の違和感を感じてしまいます。
印象的なシーンや心に響くメロディは残っているものの、初見の私には記憶に留めきれないものが多すぎます。

自分を助けてくれた司教から受け取った燭台を、ジャベールから逃れるためにコゼットと共に旅立つ時にトランクに詰め、人生を閉じる前の祈りの時にもその燭台を使っているのを見ると、自分を初めて仲間と認めれくれた司教そのものだったのでしょうか?
パンを盗んだために19年もの時間を費やし、やっと得られた仮出獄。
逃走したために、自分の身代わりとなった人間が裁かれることを聞かされたバルジャンが口にした『名乗れば牢獄、黙っていれば地獄』に現された苦悩。
2幕、On My Own以降は、切なくて自然と涙が溢れるのを止めることができません。
Bring Him Homeを歌う、バルジャンの優しさに満ちあふれた歌声は忘れられません。
法を遵守し、犯罪に毅然とした態度を貫いてきたジャベールがバルジャンの懇願を受け入れたため、自身の正義を守れなかった事を解しセーヌに身を投げるシーン。
The Cafe Songでのマリウスが死んでいった仲間への思いを込めた、苦悩の歌声。
Epilogueでの燭台の蝋燭に火を灯し、祈りを捧げ、死んでいったフォンテーヌやエポニーヌと共に息を引き取っていくシーン、等々。
観終わってもしばらくは、言葉を発する事ができないくらいです。
カーテンコールもしばらく時間を空けて欲しい、そんな気にもなってきます。
こうして書いていても、次ぎ次と他のシーンが浮かんできます。
もう1度観て、さらに人間関係を掴み、素晴らしい歌声に包まれていたくなります。
抑圧された時代背景があるとしても、切ないストーリです。