8月21日 素敵な夜だった。
目を閉じ、耳を澄ませば、澄んだ歌声が聞こえてきた。(演目違い?)
私にとって7月7日以来の、智恵さんマリアです。
先週の謎のダブルキャストの一件があったので、今日もキャスボで確認するまでは、内心ドキドキでした。
手持ちのチケットは一週間先だったので、急遽昨日手配した席は、6列センター。
思わず、『今日の恵みに感謝致します』と、お祈りをしてしまいました。
『朝の祈り』が終わり、バイオリンの音色が響くと緊張が。
『目を閉じて、耳を澄ませば、囁きが聞こえてくる~♪』紛れもない智恵さんの歌声に安堵感が広がります。
紗幕があがり、智恵さんの表情が見えてくると、思わず私も笑顔になっていました。
こうなると、もう舞台への集中力はmax。
智恵さんが舞台にいる間は、子供が騒ごうが、客席から響くビニールの音や、真後ろから聞こえる鼻水(泣くような場面ではないので、風邪が鼻炎)等、全く耳に入らないのだから、我ながら凄いと思いました。
『サウンド・オブ・ミュージック』で、風や自然と一体となるマリア。
『私のお気に入り』~『自信を持って』では、無邪気、落胆、決心と、いくつもの顔を見せるマリア。
『ドレミの歌』では、リーズルを中心に心を開かない子供達の心を開き、歌で心を掴むマリア。ラストの笑顔が、最高です。
『一人ぼっちの羊飼い』ではリーズルの心を開き、子供達の笑顔の中心にいるマリア。
マリアの可愛さ、元気さ、めげない強さが伝わってきました。
先週のはるちゃんマリアで気付いた、今までとは異なるシーン。
マリアの部屋に、閉め出されたリーズルが窓から忍び込むシーンです。
マリアに詰め寄られたリーズルが、「悪戯をする時は、いつもね。ルイーザは、両手に蛙を持って登れるわ。」と答えながら、両手に蛙を持つ仕草をします。
はるちゃんはさらっと流しますが、智恵さんは蛙を想像しているのか、リーズルの様に蛙を両手で持っているかのような仕草をしています。
その後、マリアの『散歩って1人で?』の一言に、観念して首を横に振るリーズル負けで終わっていました。
それが、先週末のはるちゃんマリアはベッドに入る時に、枕寄りのベッドカバーの端を摘んで、蛙が出て来ないか恐る恐る確認していました。
はるちゃんだけかと思っていたら、智恵さんは「どうか蛙がいませんように!」と言う声が聞こえてきそうな表情で、足寄りのベッドカバーをそっと持ち上げていました。
それと、もう一つ。
同じシーンで、雷の音に首を竦めて驚く仕草を見せていました。
細かいものですが、劇場にいる子供達には受けそうですね。
可愛らしさから、強さを見せるマリア。
最初は、大佐に子供達との触れ合いを求めるシーン。
珍しく芝さんとの呼吸が合わず、大佐の「君に言われる筋合い」に、マリアの「がない事は、解っています。」が続くのが、「君に言われる」「がない事は、~」となってしまい、ちょっと残念。
大佐に子供達への理解を訴える表情が、良かったです。
涙で潤んだ五所リーズルの表情に、もらい泣きしました。
修道院長のアドバイスでトラップ家に戻ったマリアと大佐が、各々の思いを自覚するシーン。
このシーンの表情の変化が、素敵です。
『なにかよいこと』では、いつも以上に「安らぎのある暮らし求めていたの」と歌うマリア自身の生い立ちに、泣けてきました。
ここまでくると、留まる所を知らぬかの様に、結婚式のシーンでも涙が・・・。
マリアに幸あれ!と願ってしまいます。
ハネムーンから帰ったマリアとリーズルが歌う、『もうすぐ十七歳(リプライズ)』。
今までは、姉と妹的なイメージがあったのですが、いつもにも増してリーズルを包み込むような優しさを感じる歌い方に、母と娘の姿が見えた気がしました。
ふと、先日観たマンマ・ミーア!の『手をすり抜けて』のシーンが浮かんできました。
智恵さんもドナを演じていたし、先日までリーズルを演じていた谷口さんが今、ソフィを演じていた事を思うと、いつかこの2人で母娘として共演する事があるのかななんて事を考えてしまいました。
ザルツブルク音楽祭で、アンコールの『さよなら またね(リプライズ)』で、芝大佐と勅使瓦マックスが下手で何やら交わしている会話。
全ての状況を把握している2人だけに、会話は聞こえなくても、内容は伝わってきます。
大佐が万感込めて、ひときわ高く歌い上げる「Good Bye』に、ここでも涙が。
今日のサウンド・オブ・ミュージックは、自分でも不思議な程泣ける舞台でした。
最後に、カテコの智恵さんの笑顔が、最高でした。
普段は、前方の席には視線が向かない智恵さんですが、今日は何度か前方席にも目を向け、手を振ってくれました。
繰り返されたカテコは、智恵さんが客席に大きく手を降りながら下手にはけて終了となりました。
あ~、今日観にきて良かった。
今でも、幸せいっぱいです。
主よ、今日の恵みに感謝致します。
四季劇場[秋] | 2010年8月21日 |
マリア | 井上智恵 |
トラップ大佐 | 芝 清道 |
修道院長 | 秋山知子 |
エルザ | 西田有希(劇団俳優座) |
マックス | 勅使瓦武志 |
シュミット | 大橋伸予 |
フランツ | 川地啓友 |
シスター・ベルテ | 佐和由梨 |
シスター・マルガレッタ | 矢野侑子 |
シスター・ソフィア | あべ ゆき |
ロルフ | 亀山翔大 |
リーズル | 五所真理子 |
フリードリッヒ | 海宝 潤 |
ルイーザ | 増田桜美 |
クルト | 横井裕貴 |
ブリギッタ | 片岡芽衣 |
マルタ | 池戸優音 |
グレーテル | 西山寿奈 |
男性アンサンブル | 池田英治 |
見付祐一 | |
高橋基史 | |
天野 誠 | |
長手慎介 | |
蛭沼建徳 | |
柳 隆幸 | |
中橋耕平 | |
女性アンサンブル | 真 優香 |
松尾千歳 | |
山本志織 | |
佐々木杏珠 | |
小島由実子 | |
浅井美波 | |
伊吹 悠 | |
趙ミンジョン | |
コンダクター | 平田英夫 |