専用劇場でない、シアター・イン・シアター形式での公演を観たくて、広島へ行ってきました。
ご贔屓さんがいないにも関わらず、我ながら遠くまで来たなという感じです。
アクセス
広島駅からは、遠いです。
地下鉄ではなく、広島電鉄の路面電車で広島駅から紙屋町東で下車し、徒歩数分のアストラムライン(有人のゆりかもめみたいなもの)県庁前で乗車し白島(ハクシマ)までです。
乗車時間はさほど長くないけれど、初めての人間には判り難いため遠く感じます。
私の場合、アストラムラインの終点の本通から近い場所にホテルを取ったので、マチソワ間にチエックインをして時間を潰しましたが、それ以外は上野学園ホールから広島駅方向に数分歩くと、城北駅近くにマクドナルドが有るのと、シアター地下に飲食施設がある?ので、その辺りで時間を潰す事になりそうです。
晴れていて天候が穏やかなら、隣を流れる太田川沿いで時間が潰せるかも知れません。
劇場
シアター前にフレーム製のサッカーボール見たいなキャッツのオブジェが有り、中を通るとニャーニャー鳴きます。
オブジェの床を歩くと、ネコの鳴き声が聞こえます。
観劇に来た方々が通るので、開演前後は特にうるさいです。(笑)
客席は幅が狭く、奥行きが有ります。2階席もあるので、天井も高いです。
キャッツのゴミは、ステージから2階席の手前までで、上に延びています。
ただ、壁面に貼付けてあるので、関東~東北の方には、地震が起きたら落ちてくるのではという感覚を感じるかも知れません(現に、私もそう感じました。)
壁面にネコの出入りの仕掛けがあるので、窓枠状に開いているところが数ヶ所有ります。
五反田のシアターを思い出すような、上方の通路が左右の壁にあります。
グリドルボーンの小部屋は、上手の壁に埋め込まれています。
シアター・イン・シアターの舞台は、床が高いです。
最前~3列目は、首が疲れそうです。
回転は、舞台上がターンテーブルになっていて、「ミュージカルキャッツ、開演致します」の声とともに、舞台上のセットが回転します。
そのため、セットがコンパクトなものとなり、動線が専用劇場とは異なります。
目チカの時は客席内が結構明るいので、どのネコが来ているのかは、リピーターなら判ります。
天井にはシアターの壁と似たカーテン状のものが、数枚天井から垂れ下がっています。
スキンブルナンバーで、蒸気(ドライアイス)が吹き上がると、天井の垂れ下がったクロスが大きく揺れます。
床が高いため、客席へのスロープは、急で短いです。
上手下手のスロープは共にマキャが飛び出してくる設計で空洞となっているためか、ネコによってはバタバタやかましいです。
専用シアターではかなり端にセットされていたパンダが、上手舞台袖にあります。
上手の階段はかなり高く、急なイメージです。
両袖の端にネットみたいなオブジェが有るのですが、狭いところで踊るため、タントやジェリロ達の手が触れる事がありましたが、事故が起きなければ良いのですが。
キャスト
横山グリザベラ
バリー夫人やマダムジリーの様に台詞がない分、ハスキーボイスは気になりません。
ただ、言葉を短くハッキリ発生するので「メ~モリー~♪」が、最初は「目盛り」に聞こえました。
あとグリザメイクがちょっと残念な感じです。
ファンデーションの色を少し変えれば、もっといい感じになる気がします。
老猫感があるけれど、何か違和感が残るかなと。
小川タントミール
すっごく細いです。
ダンスはきれいですが、斉藤美絵子さんのように時々柔らかい動きがあって、バレエをやっていた方という印象が強いです。
ジェニナンバーを含めて歌が多いですが、たま~に「ん?」な感じも。
笑顔が少し少なめなのは、まだ緊張があるのかな?
13日の1幕では、オープニングの極めポーズやY字バランス、ターンの時に不安定な感じでしたが、疲労がたまっているのかも知れません。
2幕では元に戻ったので、少し安心しました。
岡村ジェリーロラム/グリドルボーン
グリドルボーンの時の『ソノ・クイ』が、キレイに出るようになってます。
ホッとしました。
ガスナンバーでは優しくガスを見守り、グロタイナンバーではコメディエンヌな感じです。
悪女と言うよりは、楽しくカワイイ感じです。
シャム猫軍が来た時点で、他の方は下を出したり、アカンベーな仕草をしますが、彼女は軽くあくびをして逃げていきます。
相原ディミータ
ボンバルリーナよりワイルド感が増しているものの、彼女には似合う気がします。
なぜ萌ちゃんがディミで高倉さんがボンかと思ったのですが、何か有った時に高倉さんがタントにスライドできるようにかな?なんて、考えてしまいました。
高倉ボンバルリーナ
久しぶりにみると、私的にはこちらの方が好きかな。
江部シラバブ
彼女も美南ちゃん同様に、以前よりも歌声がよく出ている感じです。
バブと言うとタガーの時にパンダをいじりますが、彼女は気持ち程度。
それよりも、バストファの時にディミとジェミマが2匹でパンダ絡んでいます。
後ろ姿が似ているので、妙な感じです。
バブとディミ&ジェミマが上手の階段下で何やら戯れているものがあり気になっていましたが、キッチン用のスポンジのようでした。
山田オールドデュトロノミー
最初の登場シーンでは、バブが歌いながら上手の中ほどを向いています。
他の猫たちも同様なのですが、新庄コリコだけ下手を見ているから、「何だ?」な感じがしました。
正木バストファージョーンズ・アスパラガス・グロールタイガー
種井さんのデュトを、一回り小さくしたような体型です。
他の方と比べると、声が高いです。
バストファーナンバーでは、ご馳走リレーの時にだんだんと後方に倒れて行き、寝ながら食べている状態になり、雌ネコ(ジェミマとヴィク?)に起こされていました。
ガスナンバーでは、優しく微笑みながら、遠く過ぎた時間を思い出しているかのようです。
10年後に飯野さんと飲みに行ったら、こんな感じで過去に演じた役の話を聴かせてくれるのかななどと、勝手に想像してしまいました。
グロタイは練習不足なのか、苦手なのか、殺陣がダメです。
タガーの懐から剣を抜き、手下共の頭上を振り回すのが、1人舞台前に来て剣を振り回しています。手下はその後ろに並んで手を合わせています。
ギルとの対決も、剣を合わせて音を立てるのも、1・2回程度です。
「ミ・アモーレ」の巻き舌が、無理矢理やっている感が強いです。
達郎ラム・タム・タガー
大分慣れてきましたね。
お腹周りもスッキリしてきています。
連れ去りは、下手7~8列辺り。
12日マチネはすんなり。
デコチューが「ん~ばっ」なんて感じの声を出しています。
ソワレは小学生くらいの女の子だったのですが、膝に乗せたコートかなにかをイスに置きたかったのか、それとも嫌だったのか、ステージに上がるまで時間がかかり、危ないかな?と思ってしまいました。
やっとステージに上がったものの、ちょっと不機嫌な感じでした。
13日は、小さな女の子で、抱きかかえてステージ上に上がりました。
客席からは、大きな拍手が送られました。
グロタイナンバーでグリドルボーンを迎えに行くとき、横浜では「ケッケッケ」なんて妙な声を出していましたが、広島では何かすっごく嬉しそうに何かを呟きながらエスコートしてました。
龍澤マンゴジェリー
アクロな演技のイメージが有りますが、12日はカーテンコールでも手をついての前転でしたが、13日には前宙を見せてくれ、安心しました。
客席
初めて見る方が、多いのでしょうね。
様々な場面で「お~」とか「わ~」とか驚いているのが新鮮でした。
ただ拍手や手拍子をするタイミングが判らないので、スキンブルナンバーで手拍子が少なかったり、12日ソワレではガスがグロタイのお披露目を伺うシーンで拍手が起きない雰囲気だったりしました。
開演前や幕間にストロボをたく人も多く、全国公演のような雰囲気も。
自分でゴミを探せず、客席のスタッフに質問をしている人が多いのにも笑ってしまいました。
ゴミと言えば、機関車の動輪にもなってる車のステアリングのセンターパッド、マツダの今のロゴが入っているんですね。
ざっとですが、第一印象はこんな感じです。
でも、やっぱりキャッツは楽しいし、元気になります。
上野学園ホール | 2013年1月12・13日 |
グリザベラ | 横山幸江 |
ジェリーロラム=グリドルボーン | 岡村美南 |
ジェニエニドッツ | 鈴木釉佳之 |
ランペルティーザ | 山中由貴 |
ディミータ | 相原 萠 |
ボンバルリーナ | 高倉恵美 |
シラバブ | 江部麻由子 |
タントミール | 小川美緒 |
ジェミマ | 小笠真紀 |
ヴィクトリア | 廣本則子 |
カッサンドラ | 藤岡あや |
オールドデュトロノミー | 山田充人 |
アスパラガス=グロールタイガー/バストファージョーンズ | 正木棟馬 |
マンカストラップ | 萩原隆匡 |
ラム・タム・タガー | 飯田達郎 |
ミストフェリーズ | 永野亮比己 |
マンゴジェリー | 龍澤虎太郎 |
スキンブルシャンクス | 劉 昌明 |
コリコパット | 新庄真一 |
ランパスキャット | 笠松哲朗 |
カーバケッティ | 一色龍次郎 |
ギルバート | 入江航平 |
マキャヴィティ | 川野 翔 |
タンブルブルータス | 光山優哉 |