昨日の当直は大学病院から応援の内科医だった。2名の高齢者が入院していた。86歳男性は右下肺野の肺炎で入院した。もともとCOPDがある。前回はインフルエンザA型と肺炎球菌肺炎で入院していた。もう一人は85歳男性で嘔吐下痢の感染性胃腸炎だった。こちらは今日は症状軽減して食事をほしがっていた。心気症で精神科にも通院しているが、意外に体力はある。
内科新患からも3名入院した。73歳女性は5日前から血便が続いていた。出血量は少ない。貧血もなく炎症反応の上昇もなかった。1年前に大腸内視鏡検査を受けて、詳細は不明だが小ポリープのみだったらしい。腹痛はない。直腸指診で普通便が少量付着しただけだった。CTでは腫瘤も虚血性腸炎の所見がなく、上行結腸に大腸憩室が散在していた。憩室出血なのか?
78歳男性は嘔吐下痢で受診したが、吐物はすす水様だった。貧血はまったくなかった。普段から胸やけがあるというので、逆流性食道炎でびらんがあり、そこから少量出血したものと思われる。消化器医に相談したところ、ノロウイルスの患者さんに内視鏡を入れたくないと言われた。順調に症状が軽快すれば、2週間後くらいに内視鏡をすることにした。
73歳女性は2か月前に大腿骨頸部骨折で整形外科に入院して手術を受けていた。朝からふらつきがあって、最初整形外科の外来を受診しようとしたが、発熱があるため内科へ回された。ケアハウスに入所していて施設職員が連れてきていた。胸部X線で肺炎はないが、尿が混濁していて、CTで右腎臓の腫大と辺縁のケバ立ちがあり、周囲脂組織に炎症像(濃度上昇)があった。尿路閉塞の所見はなかった。急性腎盂腎炎の診断で入院した。
今日脳出血後遺症で胃瘻による経管栄養を受けている78歳男性も転院してきたので、昨日夜間から一気に6名が入院した。