なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

1週間は内科ひとりで

2012年12月18日 | Weblog

 消化器科医の母親が肺癌末期で入院していたが、今朝亡くなった。実家のある他県まで運んで葬儀を行うことになる。担当している入院患者、外来予約患者、検査のことなどをあわただしく決めて、帰宅した。内科・消化器科のくくりで4人で診療していた。そのうちひとりは入院中(軽快してリハビリ中)で、たぶん常勤医でもどるこるはなさそうだ。ひとりは亡くなった父親の医院を継ぐことになって開業準備をしていて今週で病院は退職する。年末までは内科・消化器科は私だけとなった。他の診療科の先生方に手伝ってもらい、とりあえずこの消化器科医が葬儀が終わって戻ってくるのを待つしかない。

 幸いに病棟の入院患者さんは安定している。もっとも、残念ながら癌末期や老衰の高齢者で、亡くなるのを待つだけの患者さんもいる。消化器科医担当の患者さんの病状を改めて検討してみた。47歳男性は自宅で寝たきりとなって、食事もとれなくなっていた(食事する気もなかったらしい)。もともと精神疾患があって、治療を受けていなかった。入院字の頭部MRIでウェルニッケ脳症の所見を認めた。ビタミンB1を大量に投与したが、四肢の運動障害はあまり改善しなかった(ずっと以前からの廃用性萎縮もある)。精神疾患の診断のため精神科病院を受診してもらう予定で、その後は地元の町立病院に転院する手配をしていた。

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