87歳女性が昨日の夕方に構語障害で救急搬入された。頭部CTで右側頭葉から頭頂葉にかけて低濃度域を認めた。脳表面に薄く高濃度域があるように見えた。脳梗塞+出血が疑われた。この方は1週間前から頭痛があったらしい。一昨日当院の内科新患外来(大学病院からの応援医師担当)を頭痛で受診した。頭痛に対してロキソニンが処方されていた。微熱のあって、風邪症状と判断されたという話だった。
頭部MRIのフレア画像でくも膜下出血と判断された。MRAで両側の中大脳動脈が全体的に狭細化していた。くも膜下出血に伴う脳血管攣縮があり、それで脳梗塞も併発したと判断された。脳血管障害の専門病院に転送となった。内科の若い先生が搬送に付き添ったが、その病院の脳外科医からくも膜下出血(脳動脈瘤も指摘された)と脳血管攣縮と診断された。
初診日に頭部CTを撮影するか、専門医にコンサルトすれば、1日早く診断がついたかもしれないが、後からでは何とでも言えるわけで、初診で診たとしてわかっただろうか。高齢者の頭痛なので頭部CTは行ったとは思う。読影できて、あるいはよくわからなくて放射線科医か神経内科医に相談したと思いたいが。