なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

絞扼性腸閉塞?

2015年01月11日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ている。インフルエンザの患者さんが多かった。施設入所中の94歳女性が受診して、カルテが診察室のテーブルに置かれた時に、これは入院かなと思った。診察室に車いすで入ってきた患者さんは元気だった。高熱はあるが、食事はいつもより多少少ないくらいで摂れているという。思いのほかハキハキと答えた。施設の個室にいるので、インフルエンザの薬をもらえば、そのまま施設でみるという。予防接種は当然していて、管理がいいのかもしれないし、ご本人が丈夫なのかあもしれない。

 33歳男性が腹痛で受診した。横臥して触診すると、板状硬かと思うほどだったが、その後繰り返して触ると少し柔らかくなり、膨満はしているものの板状硬とはいえないようだ。最初は消化性潰瘍の穿孔と思ったが、腹部X線・CTで遊離ガスはなかった。画像上は腸閉塞のガス像だった。点滴で経過をみていると、当直予定の消化器科医から腸捻転ではと言われた。腸間膜の血管がwhirl signともとれるような像を呈していた。ただ、巻き方は緩やか(大回りな感じ)だった。腹痛は受診時より軽減したが、断続的に増悪した。外科医にコンサルトすると、今開腹する状態ではないという。X線を撮り直すと、受診時より小腸ガスは多い。腹部手術の既往はない。回腸末端で壁肥厚があり、内容物も多いが、そこで完全に腸管が閉塞するとも思えない。絞扼性腸閉塞になりかけて、少し戻っているのか。外科で入院して慎重に経過をみることになった。

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