昨日の日直だった内科の若い先生が細菌性髄膜炎の80歳代男性を入院させていた。大抵は複数の神経内科医がいる地域の基幹病院に紹介しているが、寝たきりの方だったこともあり、当院で診ることにしたという。予後不良の可能性が高いことは家族も了解したそうだ。
意識障害で救急搬入されて、頭部CT・MRIで所見がなく、ほかに意識障害をきたす異常を認めなかった。項部硬直に気づいて、髄膜炎を疑ったそうだ。検査結果を見ると、髄液に好中球優位の細胞数増加があった。
せっかく診断をつけて治療するからには、何とか救命して、もともと低いADLのさらなる低下を最小限にしたいものだ。主治医は髄膜炎の診断ができたことで、がぜんやる気を出したようだ。今日の内科新患でも、初診の患者さんに対する説明がいつもより自信に満ちていた(様な気がする)。いやいや大したものです。私は抗菌薬の使用についてだけちょっと相談に乗った。