Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

チャリティ・ショップ

2012-10-11 14:36:00 | イギリス
ふたつ前の「サヴィル・ロウ」の本の感想などを書いていた時に、実は思い出したのが夫Jが持っているシャツ。住所「サヴィル・ロウ No.1」の「ギーヴス&ホークス」のなんですが、庶民の私達は正規のお店ではなくて、チャリティ・ショップで見つけたものです。でも未使用で販売されていましたのでgood buy=いいお買物でした。

チャリティ・ショップというのは、その名の通り数々のチャリティ団体がチャリティのために運営する店で、イギリス国中どんな町にでも存在します。店の商品は寄付されたありとあらゆる服や日用品で、店員も有閑主婦などのボランティア、売上げは慈善事業にまわります。一等地の目抜き通り以外には、ホントにもうどこにでもあります。おしゃれなブティックが並ぶコベント・ガーデンにも、ハロッズのあるブロンプトン・ロードにも。

こんなのや、

こんな店構えが多い

その昔(10年くらい前まで)は、このチャリティ・ショップは宝の山でした!
50~500円くらいで、何でもアイテムごとに売っていたからです!!
ノーブランドだろうが、デザイナーブランドだろうが、サヴィル・ロウだろうが、一律1ポンド!とかで売っていたのですよ!ですから私のようなちょっとファッションをかじったハンター体質には宝探しのようなスリルのある店だったのです。

このごちゃごちゃ感が怪しくてよかった!

アットホームな感じ~

ところがブレア政権のもとイギリスがバブルだった時代に、庶民もブランドやデザイナーという概念を知り、今世紀になったころから、大手のオックスファムが、高級品だけを集めたエクスクルーシブ・ショップなるものをあみ出してしまったんです。2002年にショップでその仕分け人材募集のポスターを見つけて、ちょっと真剣にやろうか考えました。その仕事したら自分が1番先に好きなもの買えるかな、と。。。結局乳飲み子をかかえていたので働きませんでしたけど、買う方にとっては、エクスクルーシブなのは品揃えだけでなく値段もですから大打撃です!

それでもまだ2000年代前半、たまたま1年住んでたモートレイクMortlakeという町はまだ天国でした。。。



テムズの南でも、キューガーデン、リッチモンド、ウィンブルドンがある西側でお品の良い地域でした。住所は大ロンドン内なのに、地元民はセントラルに行く時は「ロンドンに行く」と言いました。ww 小さな町なのに8つもチャリティ・ショップがありました。でも数だけでなく店の品揃えは付近の住人の不要品ですから、古くから住んでる上品な人が多いのは重要ポイントなのです。そこに住んでる時にMが生まれ、ベビーバス、幼児用のイス&テーブル、ベッドリネン、毛布、食器から服&靴など色々お世話になったものです。大人の服も、サヴィル・ロウのお品や、バーバリー、アクアスキュータム、ダクス、バーバーなどに出会うこともあったのです。リッチモンドにはチャリティじゃないけどゴチャゴチャしたアンティーク屋さんもあって、ミックジャガーの元妻ジェリーホールの家が近く、セレブも買いに来ると自慢していた気さくな店主がいましたが、3年前に行った時にはもうなくなってて淋しいなあ。

ハイ、そして話を戻しますと、均一価格で買う人にも恩恵の大きかったチャリティ・ショップは、ものによって高値をつけるようになり、ネットのebay(オークション)の普及もあり、チャリティ・ショップのお宝率はだいぶ低下しました。

それでも日本に比べたらまだまだ中古品の価値も運用率も高く、大英帝国の遺産であるヴィンテージ・ドレスも豊富に保存されています。


モートレイクの後住んだヴィクトリア付近の店。
右はヴィンテージ・ドレスショップ、左はチャリティ・ショップが隣合わせw