Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

Traditional Weatherwear

2014-03-12 20:10:00 | ファッション


通勤用のバッグは、以前はレザー製品を使っていたのですけど最近はトートバッグに落ち着きました。しかもペランとした生地だと私の場合冬のコートに合わないのでキルティング素材がボリューム的にバランスがいいんです。レザーのバッグを持ったらトートやエコバッグは薄い生地の方がいいのですけど。

それで最近本屋さんの雑誌コーナーにたくさん置いてあるカタログつきのバッグ(本棚にあるんだからメインは雑誌なんでしょうけど、バッグが欲しいから買うのですよね?)にキルティングのを見つけて、SCOTLANDって書いてあってちょっと嬉しくなり、ブランド名は「Traditional Weatherwear」ってよくわからないけど買いました。

買ってから調べたら、レインコートの「マッキントッシュ」の会社名を名前にして日本で売り出した英国マッキントッシュ社のブランドでした。そして驚いたことに、英国マッキントッシュ社は日本の企業が所有していたのです。私がすっかりファッション業界に疎くなっているうちに・・・

Wikiによれば、19世紀にスコットランドでできた会社で、オリジナルのゴム引き防水布で作ったコートが人気となり、軍、国鉄、警視庁への供給をしていた。そしてここからは私の推測ですが、1970年代に安価な人口繊維が台頭し、その後ハイテク防水繊維が世界中で開発されて、制服業界でのシェアは落ちたのじゃないでしょうか。しかし伝統と歴史はお金では買えない貴重な財産ですから(ここからまたWikiによると)21世紀になってグッチ、エルメス、ヴィトン、リバティなどのトップ企業とコラボをし、そして、そして、日本女性に大人気となったんですって!調度その頃、私はロンドンにいて、実はeBayで自分の不要になった服を売っていたのですが、マッキントッシュのレインコートを出したら、日本の方が落札してくださったんです。そうか!そうだったのね!
(私のコート、セールでサイズがちょっと大きいのに買ってしまい、ほとんど着なかった)

そして2007年、マッキントッシュは日本の商社に買われたそうです。その年には調度私もロンドンから東京へ引っ越したので、なんだか勝手な親近感を感じました。日本では私が買ったバッグのブランドを、日本のカジュアルなマーケットに合わせて展開しているみたいですね。2011年にはロンドンの高級ブティックエリアのメイフェアにMackintoshのお店をオープンしたとのことで、日本企業が英国伝統をちゃんと支えて欲しいなあと思います。バブルの時代に、ピカデリーの老舗デパート「シンプソンズ」を日本の企業が買収したのですが、なくなってしまいましたし、「アクアスキュータム」も日本企業が買って、一度イギリスのイェーガーに買収された後、2012年には中国企業のものになっていますから。

ちなみに、Mackintoshという単語は、イギリスでは「レインコート」を意味します。別に防水布でできていなくてもレインコートならマッキントッシュと言います。ブランドのMackintoshは高級品です。一流のお店にしかありません。しかし一般の人々にとっては、高級ブランドは知らなくても知っている言葉なのが微笑ましいです。