「新米刑事モース~オックスフォード事件簿」のCase10「表と裏のバラッド」とCase11「遠き理想郷」が本日WOWOWで放送されました。見逃した方とまた見たい方には嬉しいオンデマンドと再放送も4/22!
感想
Case 10「表と裏のバラッド」
シリーズ2の衝撃のラスト=サーズデイの怪我とモースの逮捕はビア警視次長の心の病の結果として捜査は終了、少年施設事件も封印された。
と、たったの1分で顛末が説明され、心に闇をかかえたモースの生活とオックスフォードと警察の日常が当たり前のように始まったので唖然としてしまいました!
しかも仮の宿である湖畔の小屋で、なぜに仕事着で薪を割るのか不思議。でも後に、まだ職務復帰に迷っていたモースはちょっとかわいいカジュアルなニットを着てるのが新鮮でしたわ。
暗いモースとサーズデイの顔と対照的な、金持ちのパーティー三昧な生活と美女たちの華やかさが眩しくて、空しいです。
モースはこの新米シリーズが始まったばかりの時のような、心が空っぽになったような表情が痛いんですが、だからと言ってモニカちゃんのお隣のフラットを出て彼女のためとは言え放ったらかしなのが辛いです。
その点、既婚のサーズデイはまだ家族に癒されてそうで、最大の心配事は相変わらずモースのようで。
始まったばかりで金持ちの家に行ったモース、赤い車を「あげるよ」と言われたので私もモースと同じくらいびっくりしました。これが主任モースのトレードマークの車とのなれ初めかと思いましたが、でもあれはジャグアではなかったのですよね・・・
金持ちの男には美女がつきもので、でも金持ち男というものは金にあかせて妻を大切にしないのが定石、モースはそういう不幸な金持ちの奥さんに言いよられます。(このへん「マリリン七日間の恋」でマリリンに言い寄られるエディくんとかぶる~!ちょっとかわいい無害そうな独身男・・・)この頃はモースのモテ期だったろうに、よもや20年後にも自分が独身だとか考えてもいなかったであろう。
しかし最新モースはシリーズ1の頃に比べて味のある顔立ちになっていて、見ていてふっと主任モースのジョン・ソウの面影に何度か重なりました。初めて見た時にはぜんぜん似てないと思ったけど、キャスティングの人ってすごいなあ。
Case11「遠き理想郷」
スーパーマーケットが犯罪の舞台ですが、この今から見るとコンビニくらいの広さしかないスーパー、60年代のカラフルなインテリアと商品がかわいかったです。
かわいいと言えば、新人巡査の女の子が、アイドル並みにお目目ぱっちりでプラチナブロンドでリグビー警視庁も鼻の下が伸びていました~。その上彼女は真面目で賢いんですよね。女性が刑事現場で勤務できるって、日本の警察では今でもないんじゃないでしょうか。さすがサフラジェットの国、日本より最低50年は女性の進出が進んでます。
彼女の登場には都合があって、あのシリーズ2のラストで過去が知れ、一気に人間性に深みが見えたジェイクが、一気に過去を取り戻すかのように幸せを掴んで辞めてしまうのも理由のひとつでしょう。
それで、スーパーマーケットの経営一家が事件を起こします。余談ですがスーパーのブルー(グリーンだった?)チップ、あれですね、今のポイント還元の原始版、イギリスにもあったのですね。でも金券にはならず、特典の品物と交換だったようです。
関連してヒッピーコミューンも出て来ます。ヒッピー文化は70年代のものという感じがしますけど、60年代後半からなんですね。時代が出て来るのもこのドラマの好きな点です。オックスフォードの学生がアフリカ人を川に投げ入れたり、サーズデイの息子がケロッグのおまけのサンダーバードを集めてたりと・・・
そしてこの回でもモースは金持ちの奥さんに言い寄られて!人妻天国は続きますが、結婚後あっという間に20年という奥さんの言葉が私にはグサリと刺さりました!いやいや私は単にドラマの視聴者、あのトウの立った奥さんと自分をだぶらせたりしませんよ~~~~