ストリート・アーティスト「バンクシー」の、ニューヨークで毎日1作品ずつ1ヶ月間発表されるという企画のドキュメンタリー映画を見ました。
おもしろかった!です!
実際のイベントは2013年に行われ、すでにバンクシーは有名でしたから、バンクシー本人のインスタグラム・アカウントで毎日ゲリラ的に発表される作品をNYC中のファンとメディアが追いかける様子が、SNSのコメントや写真と共にまとめられていました。
作品は、壁への落書きアートだけでなく、立体や、動くもの、高架下をギャラリーに見立ててパネルを展示したものなど、いろいろなカタチです。
中でも好きだったのは、セントラルパークの観光客相手の出店に混じり、雇われた売り子が売るホンモノバンクシーのアート作品の店。(写真)これは、出展そのものが作品なのでした!1点60ドルで、典型的なバンクシーのスプレー画・・・ホンモノすぎて偽物に見えるという!子供に2点買ったお母さんは半額に値切って買って行ったそうで、なんてお買い得でしょうか?!ほかにお客さんは2、3人で、夕方5時には売れ残った作品を片付けて店じまい!!
これに関しては、翌日インスタグラムにて公表されました。悔しさに地団駄を踏むファンが目に浮かびます。60ドルなら買えましたものね~!!
それからチャリティ団体経営の店からバンクシーが絵を買い、その絵に彼が付け足しをして、また店に戻したのも好きでした。美しいスイスの風景画に足されたものとは、ナチス党員が風景を眺めてベンチに座る後ろ姿。この絵は店がオークションサイトにかけ高額で落札されました。売上金は、HIV感染患者などのために活動する団体の資金となりました。
バンクシーの作品がなぜ人気があるかと言うと、初期のパンクのような政治や宗教、社会へのメッセージがありながらも、かわいくてユーモアがあるからじゃないでしょうか。
メッセージだけだと重いけれど、それをブラックユーモアにするセンスがかっこいいし、絵も巧いんです。ピカソみたいに。ピカソは伝統的な絵だって描けば巧いんですよね。
それを知ったのはあれは7年前、謎のアーティスト/バンクシーは、イギリスはブリストル出身で、市立博物館にて個展があった時、見に行きました。
ゴソゴソ・・・あった、コチラ →
リンク先に写真がたくさんありますのでどうぞご覧ください。
ミレーの落ち穂拾いから抜け出てサボる農婦とか、上手ですよね?!ターナーと思われる風景に現れるUFOとかほとんどセンスはドクター・フーかモンティ・パイソン。
こんな楽しい作品群が美しい市立博物館いっぱいに展示されていて無料公開だったんです。ロンドンから往復コーチ代を払っても、最終日のため入場に4時間待ちでも見てよかったです^^;
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東京では数館できょうから、これから順次全国公開とのことです。