Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

グッド・オーメンズ

2019-06-29 23:34:00 | その他の映画・ドラマ・舞台
アマゾン・プライムの「グッド・オーメンズ」、せっかくの嬉しい世界同時配信だったというのに、イギリス旅行が忙しくてしばらく見られませんでした。

が、日本に戻って楽しかった旅行を思い出すのにもイギリスが舞台のこのドラマをやっと楽しめました。

ロンドンの中心のロケ地、SOHOやセント・ジェイムズ・パークは今年の旅行ではほとんど行けなかったけど、たった1回オックスフォード・ストリートを歩いてたら全身グッド・オーメンズのバスに遭遇したので激写しました。





停車したすきに前に回って、ほとんど変態・・・
でも個人的にはこの正面が好き。稲妻が走ってて「次はアルマゲドンに止まります」って書いてあるし。



後ろがまた魅力的なんですが、これは走り去っていくところを追っかけて撮った力作なんです。



しかし後から気がついた。向こう側の横を見ていないことに。。。

テナントさんのアップだったのではなかろうか?!ショック!

オックスフォードでも簡易版的なこのミニ・オーメンズ・バスはよく見ました。



バスはこの辺に置いといて、内容はバカバカしくて可愛くて勇気の出るお話でした。

もう何が善行の天使なのか悪事の悪魔なのかわからなくなるのが良かったです。

悪魔クローリーのディヴィッド・テナントさんのナヨナヨクネクネしてるのに男っぽい悪態のつき具合が最高でした。「悪の魅力」って言葉を思い出しました。

クローリーのメリー・ポピンズもどきのナニーっぷりもよく、子守唄まで歌ってくれた贅沢さ。

それに比べて天使ちゃんのアジラファルのマイケル・シーンは、庭師になった時、ティモシー・スポールかと思いました!

悪魔たちの造形が気持ち悪すぎるのを覗いて概ね面白く見られたのですけど、疑問が一つ残っています。

それは、冒頭でクロウリーが悪魔の子を地上に連れて行ったシーンで、トランプの占い師が「ベビーは3人、よ〜く見ててください」と言ってカードを切ったので、そのベビーたちが成長して3人の少年が出てくると思ったのに、

悪魔の子はイギリス人の家庭でアダムとなり、イギリス人夫婦の子はアメリカ外交官の家庭でウォーロックとなり、ではアメリカ人の子供はどうなったのか?

最後まで私は登場を待ってしまった。。。ぐすん。

あんなにもったいぶってトランプ切る必要なかったじゃん、と思いました。

あ、でもその悪魔の子供を人間界に仕組んできたクローリーにアジラファルが

「反キリストの子だったのは確かか?」と確認した時、クローリーの答えが

「届けた。届けた。手渡した。」と字幕がついてたんですが、

英語は「I should know.I delivered the baby. Not "delivered" delivered, you know? Handed it over.」で、deliverの意味には「産む」という意味もあるので、「オレが産んだんだから間違いない、いや、産んだんじゃなくて届けたってこと。」てな感じになってクスッと笑えたのが好きでした。

あと、クローリーとアジラファルが喧嘩して、クローリーが「もうお前のことなんか好きじゃない!」と叫んで車に乗ってしまったシーンでどこぞのおじさんがわかったような顔つきでアジラファルを見てたじゃないですか?あの場所はロンドンのSOHOで、私たち演劇ファンには劇場の街ですが、ゲイの街としての顔も持っているのですよね、実は。


追記:
クイーンの曲がやたらと使われていたのがあまりにもシーンに自然すぎて可笑しかった。

それとラストの曲がとてもかわいい。。。こじつけなのか、もともとそういうつもりなのか。多分、歌詞に合わせて作ったのでは。歌詞の字幕が出てなかったのが残念だ。

A Nightingale Sang in Berkeley Square

出会ったあの夜には空中に魔法が溢れてた
リッツでお食事中の天使たちがいて
ナイチンゲールがバークレースクエアで歌った


追記2:

このドラマに出てこなかったクイーンの曲に、「Good Old Fashioned Lover Boy」というのがありまして、歌詞に"Dining at the Ritz"と出てくるんです。
曲の作者はフレディ・マーキュリーで、彼はこういうミュージックホールでかかるような曲が好きですし、「A Nightingale Sang in Berkeley Square
」はイギリスのスタンダードで誰もが知っている曲のようですから、この曲のロマンチックな雰囲気を伝えたくてその歌詞を入れたんじゃないかな〜と思う昨日、今日です。興奮します。

私はその"Dining at the Ritz"に憧れて、数年前ついにリッツ・ロンドンでアフタヌーン・ティーをするために高い敷居をまたぎました。たった1行の歌詞に何10ポンドも払うファンってやつはまったくどうしようもないです。