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バンドウユミ  Private Blog
  ALBA所属 ひよっこナレーター の 上々↑↑ライフ

ばる の病気のこと

2006-02-25 12:39:52 | ばる の コト ~愛猫徒然~
愛猫、というより愛息 ばる は、不治の病を患ってる。

病名は 【 鼻腔腺癌 】。
去年の夏に告知を受け、秋には放射線治療に踏み切った。
ばるにとっても、私たちにとっても、長い長い、そして辛い季節だった。


そのばるが、昨日、再び鼻血を出した。
夕方お昼寝から目を覚ましたばるの鼻まわりは血だらけで。
何度も何度も頭を振り、くしゃみをし、血を落とす。
床に、カーペットに。
止血剤をゴハンに混ぜ込んで、朝晩投与しているにもかかわらず、だ。
それは、風邪気味で調子が悪く、一日まったりしていた私のアタマから
冷静さを奪うには十分すぎた。

あいにくの雨、あいにくの一人。
でもなんとかばるをキャリーバッグに詰め込んで動物病院へと急ぐ。
両手でキャリーを抱えて、傘なんてさす余裕はない。

止血剤と消炎剤の注射をうってもらった。
その方が吸収が良いから。
診察している間、ばるの体を、頭を押さえる。
鼻が、苦しそうに動いてた。

『再発』の文字が頭をよぎる。
小さな体にできた腫瘍は悪性。
あんなにつらかった放射線照射でさえ、治療ではなく「延命」だと、
最初に告知を受けた。
それでも、と、私たちはこの小さな体に仕掛けられた「時限装置の時計の針」を
必死に押さえてきた。

その可能性はある、と獣医さんから告げられた。
レントゲンを撮りますか、とも聞かれた。
私は答えることができなかった。
例え腫瘍が大きくなっていたとしても、私たちには何もできない。何ひとつできない。

新しく止血剤をもう1種類追加投与することにして、ばるを抱えて帰路についた。
強い雨足、風でフードが何度も飛ばされる。
それを幸いと、雨の中泣いた。
頭からずぶぬれの私に、後ろから自転車で見知らぬおばさんが声をかけてくれた。
「大丈夫?うち遠いの?早く帰ってあったかくすんのよ」

なんでなんだろう。
どうしてなんだろう。
ずっとずっと考えて、頭の芯がくらくらしてる。
答えは、ない。

人生に起こること全ては「学び」のために用意されているのだという。

だったら。

教えてほしい。誰か教えてほしい。
これに何の意味があるのかを。