私はときどき、工務店経営者や一般ユーザーを対象とした講話を行う事があります。
住宅システムの開発者として全国展開にいたる経緯の中での失敗事例が多くなります。
成功事例は、その辺にある書籍の多くが成幸事例といるのです。
講演の後には質問を受けますが、アカデミックで専門的質問を受ける場合が多くあります。
何処かで聴いた事、書物等で得た情報に自分の考えが重なり、過剰反応しているようです。家づくりの大きな課題より、小さな事柄に潜在観念が大きくなっている質問です。
その潜在観念を取り除かないままに家づくりを行うと失敗する確立が高くなります。
例えば換気方法で全熱式換気扇は、雑菌や臭気まで回収するとの書物など見て、全熱式換気扇そのものに対する強い嫌悪感を潜在させてしまいます。
全熱式換気扇を採用していると言うだけで、その家を選択しないヒトもいるのです。
新建材の種類などは、過去に得た住宅雑誌での悪い印象が潜在したまま、不採用の選択をしたとしたら、とても歪な間違いを侵す事にもなります。
住んでいる方の話しを聞き、採用して失敗した事例も潜在観念となります。
我々が調査したところ、その採用部材より、その組み合わせの不具合が殆どです。
多くの学識者の先生達は、夫々の分野の専門家です。
断熱の研究を行なう先生に構造体の強度の話しは門外漢となって当然です。
断熱材の断点をなくする施工方法を実施するには構造的な強度が大きく関ってきます。
家は、周辺環境、地盤、基礎、構造体、屋根、外壁、窓、断熱気密、内壁、換気、設備、内装仕上げなど、多くの項目の総合的機能で成立しています。
百人百様の家づくりは、一項目の優劣情報だけで行うと、失敗事例の確率が高くなります。
今日は東京から北斗市本社に帰社しましたが、東京も北斗市も気温が殆ど同じでした。
写真は社旗ですが、北海道にも春は遠からずと云うところです。