一般木造住宅の断熱材は、グラスウールで行う事が一般的です。
少なくとも当方がファース工法を創設するまでは、殆どの住宅にグラスウール断熱材が使用されておりました。また、当時の断熱基準もグラスウールが基軸となっていたのです。
私が平成元年に日本で最初にスプレー発泡断熱で、ファース工法が誕生させました。
このウレタンスプレー発泡断熱工法は、公的認定の交付まで5年の歳月が掛かりました。
可燃物のウレタンでシームレス状に木造住宅を包み込む事には、イメージだけでNGです。
それから毎年何回も東京都虎ノ門にある建設省(現国土交通省)の認定機関であるIBEC(住宅建築省エネルギー機構)に足を運びました。
最初は、申請書類を見ただけで受付すらして貰えませんでしたが、ときおりIBECの評価委員を務める、ある大学教授がIBEC主催の講演を聞く機会がありました。
その講演後にその先生に事情を話しました。
そしたらその先生は、直ぐに事務方の方に受付だけはさせてやると約束をして頂きました。
受付後には、早々たるメンバー11名の大学教授の審査会で説明する機会が回ってきました。
100ページに及ぶ申請書だけでは納得して貰えず、最後は先生方に現場を見て頂く事になり、
半年がかりで8棟のファースの家と施工後の家を見学や体感をして貰いました。
審査会での課題は、現場を見る事で納得され、平成5年4月に評定交付になりました。
現在は、メーカーのクラボウで特別にファース工法に処方した原液を、連結子会社の「クラボウケミカルワークス株式会社」がファース工法責任施工体制を確立しています。
今日は大阪からファース担当者の建材営業部次長の小林一隆さま(写真中)にご来社頂き、弊社の研究開発室(左が弊社室長の村上一人)と技術の擦り合わせを行いました。
私が平成5年に硬質ウレタンスプレー発泡断熱工法で評定交付されてから、数多の類似品が出回るようになりました。スプレー発泡断熱材は発泡倍率を幾らでも延ばせるので施工単価も千差万別です。
この度はクラボウさんの申請で、ファース責任施工の在り方を、BEC認定交付の最終段階に入り、その打ち合わせを行う事ができました。