シリカゲルを調湿と空気洗浄に…北斗市・ファース本部
シリカゲルの多くは、乾燥剤としてお菓子や海苔などの乾燥を防ぐのに使用されます。
私は、このシリカゲルを住宅の湿度の安定化を図るために処方しました。
先般は、東北フォーラムで前橋工科大学の三田村輝章先生が、シリカゲルを用いたファース工法の調湿結果についての調査研究を報告されておりました。
建築学者にとってシリカゲルは、化学の世界であり馴染みのない素材かも知れません。
これを私は、建築資材として活用したのです。
写真はファース工法用のシリカゲルを処方した「#ファースシリカ」です。
乾燥剤のシリカゲルは、湿気を捕まえて(吸着)囲い込んでしまいます。
つまり、捕まえた湿気はそこに存在するのですから、室内が乾燥した時、その湿気を放出するように処方したに過ぎません。
多孔質のシリカゲル特性を活かし、その吸放出を一定湿度に特定するようにしました。
一年を通じて40%~60%の範囲内に湿度をキープするようにしたのです。
それには家を外部湿気も通さない、シームレス状にスッポリと囲い込んでしまいます。
写真のファースシリカ(商標登録済)は、富士シリシア化学・愛知県春日井市に本社のある会社が、宮崎県日向市の工場で製造しています。
ファースシリカは、調湿機能と臭気やホルムアルデヒドなどの有害物質も除去します。
床下に延べ床面積㎡あたり1.5㎏(例40坪132㎡で約200㎏)を使用します。
ファースシリカ200㎏で約180リッターの水分を抱え込むキャパシティーとなります。
調湿効能期間は半永久的に持続し、有機ガス吸着効能も100年間は保持しそうです。