読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

超知能警察

2022年11月26日 10時39分12秒 | ■読む

山之口洋著、双葉社刊
朝鮮半島が統一された後の近未来の日本が舞台です。
警察組織の一部門で人工知能の研究を進めるチームに、異例のある任務が与えられる。
日本国内で起こった3つの事件の調査であった。
それらの事件の解明と相互の関係性を調査することだ。
室長以下は、任務遂行の為の資金を得て、事件の舞台となった日本海沿岸に拠点を設置し、手分けして調査を開始するが・・・。

最近の事件をベースにした近未来が舞台で、プロットが凝っていている。
また、ミステリーの要素が大きく、興味が持続した。

これから人類が直面せざるを得ない「人工知能」とセンシング技術、そして、その解析技術の融合した世界が描かれている。
かなりSFの色合いが強く、登場するキャラがアニメっぽい。

アニメっぽいのが残念で、月村了衛さんのようなヒリヒリ感が少なくなってしまっているのは残念な所。

総体的に魅力のある作品でした。
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山之内洋  ○人工知能
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評価は4です。

※壁紙専用の別ブログを公開しています。
カメラまかせ 成り行きまかせ  〇カメラまかせ 成り行きまかせその2


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1 コメント

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マルテンサイト変態千年グローバル (鉄の道サムライリスペクト)
2024-10-17 02:45:35
最近はChatGPTや生成AI等で人工知能の普及がアルゴリズム革命の衝撃といってブームとなっていますよね。ニュートンやアインシュタイン物理学のような理論駆動型を打ち壊して、データ駆動型の世界を切り開いているという。当然ながらこのアルゴリズム人間の思考を模擬するのだがら、当然哲学にも影響を与えるし、中国の文化大革命のようなイデオロギーにも影響を及ぼす。さらにはこの人工知能にはブラックボックス問題という数学的に分解してもなぜそうなったのか分からないという問題が存在している。そんな中、単純な問題であれば分解できるとした「材料物理数学再武装」というものが以前より脚光を浴びてきた。これは非線形関数の造形方法とはどういうことかという問題を大局的にとらえ、たとえば経済学で主張されている国富論の神の見えざる手というものが2つの関数の結合を行う行為で、関数接合論と呼ばれ、それの高次的状態がニューラルネットワークをはじめとするAI研究の最前線につながっているとするものだ。この関数接合論は経営学ではKPI競合モデルとも呼ばれ、トレードオフ関係の全体最適化に関わる様々な分野へその思想が波及してきている。この新たな科学哲学の胎動は「哲学」だけあってあらゆるものの根本を揺さぶり始めている。こういうのは従来の科学技術の一神教的観点でなく日本らしさとも呼べるような多神教的発想と考えられる。
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