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黒澤明著、岩波書店刊
黒澤監督が自らの人生を、幼少期から年代順に振り返った自伝です。
黒沢さんの作品は、「デルス・ウザーラ」までしか見ていませんが、面白い物が多かった。
無駄のない展開と迫力のある映像、そして、映像と一緒になって情景を浮き立たせる音楽が渾然一体となっているように思います。
代表的な作品のメイキングの書籍を何冊か読みましたが、実際の作品を思い返しながら、撮影時の多面的な工夫が理解できました。
また、野上照代さんの「完本 天気待ち 監督・黒澤明とともに」を読んで、黒沢さんの人となりが多くのエピソードからうかがえました。
本書は、そのような周辺の事柄や人物による黒沢さんの見え方ではなく自伝なので、全く異なる視点から氏を知ることが出来ます。
しかも、文章が読みやすく無駄が少ない。
更に、人格形成の基礎となる生まれ持った性質や、影響した事柄を沢山知ることが出来ました。
自画像と他者から見た人物像に違いがあるのは当然ですが、他者からはうかがい知ることが出来ない面が語られていて興味深い著作でした。
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○黒澤明
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評価は5です。
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